ODAとは? ODA改革

今後の国別援助計画策定について
(事務局案)

(資料3)

平成14年12月

1.新規策定国選定基準

(第一基準)

援助量(当該国における我が国援助シェアを含む)
国民の税金であるODAの効率性・透明性向上 → 援助量を重視。被援助国への影響力の大きさを考慮。


戦略上の重要性
政治、経済、エネルギー供給等二国間関係を総合的に判断
  → アジア地域重視。アジアの平和と安定は我が国の存立基盤。
アジア地域:豊富な援助実績・人材・情報 → 他のドナー国に対して比較優位をもつ地域。

 
(第二基準)

グローバルな課題への対応
国際社会の主要国としての責任 → 貧困、エイズ、平和構築、復興、環境、グッド・ガバナンス等。

地域バランス
  → 地域集中を回避。

(参考) 国別援助計画策定済み:15カ国
アジア7カ国(47%)、アフリカ4カ国(27%)、中南米2カ国(13%)、中近東2カ国(13%)等地域バランスのとれた形で策定。


2.新規策定候補国(平成15年及び16年)選定の考察

(1) 第一基準を重視した考察:

 取りあえず2000年の援助実績30位以内の各国(表1)から考察したところ、インドネシア、インド、パキスタン、モンゴルの優先順位が高いと考えられる。

(表1)

順位 国名 援助量
(百万ドル)
我が国援助
シェア(%)
援助順位 アジア地域 備考
1 インドネシア 970.10 60.0 1  
2 ベトナム 923.68 74.0 1  
3 中国 769.19 61.2 1  
4 タイ 635.25 n.a. 1  
5 インド 368.16 56.6 1  
6 フィリピン 304.48 60.6 1  
7 パキスタン 280.36 59.0 1  
8 タンザニア 217.27 27.9 1    
9 バングラデシュ 201.62 32.7 1  
10 ペルー 191.68 51.4 1    
11 ブラジル 169.61 76.2 1    
12 スリランカ 163.68 68.2 1  
13 トルコ 144.48 n.a. 1   OECD加盟国
14 ラオス 114.87 59.1 1  
15 ヨルダン 104.65 19.0 2    
16 モンゴル 104.51 69.3 1 首脳レベルで計画策定の意図表明
17 モロッコ 103.28 19.0 2    
18 ガーナ 102.91 26.7 1    
19 ネパール 99.93 43.2 1  
20 カンボジア 99.21 40.0 1  
21 エジプト 85.92 7.5 3    
22 カザフスタン 83.33 52.3 1  
23 ウズベキスタン 82.20 61.5 1  
24 ニカラグア 76.47 23.5 1    
25 チュニジア 72.12 48.0 2    
26 グアテマラ 67.05 29.1 1    
27 エルサルバドル 66.88 38.8 1    
28 ケニア 66.86 22.8 2    
29 シリア 64.36 66.1 1    
30 ジンバブエ 62.37 32.4 1    
(注) モンゴルは、背後に中国を控えた新興市場経済移行国で、地政学的重要性など戦略的見地から優先的に選定。
(黄)は候補国(案)、(青)は策定済み、(緑)は策定予定


(2) 第二基準を重視した考察:

 貧困、感染症、飢饉、紛争、累積債務等グローバルな課題に直面する国として、取りあえず2001年DACリスト上の低所得国について検討。低所得国のうち援助量の大きい各国(表2)を考察。

(表2)

順位 国名 援助額
(百万ドル)
人口
(百万人)
GNP/Cap
(ドル)
我が国援助
シェア(%)
援助 順位 備考
1 インドネシア 970.10 210.94 570 60.0 1 アジア地域
2 ベトナム 923.68 77.69 390 74.0 1 アジア地域
3 中国 769.19 1275.13 840 61.2 1 アジア地域
5 インド 368.16 1002.13 460 56.6 1 アジア地域
7 パキスタン 304.48 137.50 470 59.0 1 アジア地域
8 タンザニア 217.27 31.52 280 27.9 1  
9 バングラデシュ 201.62 137.44 380 32.7 1 アジア地域
14 ラオス 114.87 5.28 290 59.1 1 アジア地域
16 モンゴル 104.51 2.53 390 69.3   アジア地域
19 ネパール 99.93 22.90 220 43.2 1 アジア地域
20 カンボジア 99.21 13.10 260 40.0 1 アジア地域
24 ニカラグア 76.47 5.07 420 23.5 1  
28 ケニア 66.86 30.67 360 22.8 2  
30 ジンバブエ 62.37 12.63 480 32.4 1 非民主的土地改革、新規一般プロジェクト無償凍結中
36 セネガル 48.49 9.52 500 16.8 2  
40 マラウィ 38.53 11.31 170 14.3 3 債務救済の占める割合が高い
43 エチオピア 34.03 63.49 100 9.0 3 人口第2位、最貧困国、政治大国、援助増加、復興支援
44 マリ 32.18 11.35 240 10.7 4  
45 ザンビア 31.93 10.72 300 6.6 5  
(注) (黄)は上記(1)において候補国(案)、(青)は策定済み


新規策定対象候補国(案)(6カ国)

●インドネシア、インド、パキスタン、モンゴル(アジア地域)
(アジア地域向け国別援助計画:12(55%)→援助シェア(58%)にほぼ対応)
●後発開発途上国より1~2カ国(地域バランスを踏まえ、例えばラオスとエチオピア)
○(後発開発途上国より1カ国の場合)その他1カ国(例えばカザフスタン、ブラジル)

3.平成17年以降の策定予定

 平成16年までに我が国援助総額の約6割を対象に国別援助計画を策定することとなるところ、今後の策定については必要に応じて検討することとする。

4.策定済み国別援助計画のレビュー

 新規策定と並んで、ODA総合戦略会議発足前に策定済み計画につき、その運用状況を逐次レビューし、重点分野毎の実績等を事務局より同会議に報告。

 国別援助計画・新規策定候補国の選定基準(PDF)PDF

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