ODAとは? ODA改革

無償資金協力実施適正会議(平成15年度第4回会合)(議事要旨)

 9月29日、無償資金協力実施適正会議が開催されたところ、議事要旨は以下の通り。なお今次会合では、個別案件ではなく無償資金協力の手続などについて専ら議論した。

1.無償資金協力課長による平成16年度予算概算要求の説明。

(1) 外務省全体予算
 外務省予算全体の要求額は、前年度予算比14.9%増となっている。

(2) 無償資金協力関連予算
 無償資金協力関連予算については、特に、緊急無償、紛争予防・平和構築無償、イラク、アフガニスタンを重視した格好となっている。

2.JICA無償資金協力部による、平成15年度案件のコンサルタント契約の締結状況等の説明。

3.主な論点

(1) 無償資金協力の実施手続きについて
 無償資金協力課長より、ODA案件が実際に動き出すのはE/N署名後であり、フォローアップをしっかりとしていくことが重要であると考えていること、透明性についてはより積極的に努力していきたいと考えていることを説明した。

(2) ODAのスキームの選択・現地機能の強化
 委員より、大使館の役割を重視し、大使館からの提案を尊重するべきとする意見が出された。

(3) 留学生支援無償について
 委員の質問に答え、無償資金協力課長及びJICA無償資金協力部長より、個人ベースで人材選定を行っている文部科学省の国費留学生制度と、国や組織が人材選定を行っている留学生支援無償の相違等について説明した。

(4) 無償資金協力実施適正会議の位置づけ
 委員の質問に答え、無償資金協力課長より、無償資金協力実施適正会議は通常一般無償資金協力における財務省との実行協議の後に行われており、各案件に対していわゆる「お墨付き」を頂くものではないと位置づけている旨説明した。

(5) 現地タスクフォースについて
 無償資金協力課長より、ODAの各案件に関する現地の豊富な情報やノウハウや、現地の援助コミュニティの果たす役割に着目し、本年より現地ODAタスクフォースを立ち上げている旨説明した。また、タスクフォースに実際に携わった外務省職員を次回会合に招待し、現場の意見を聞くことも一案と提案した。
 委員より、被援助国がセクタープログラムを策定し、各ドナーがどういう援助ツールを組み合わせるかを現地で考えていくという援助のやり方が今後重要になってくるのではという指摘、タスクフォースにおいてNGOとの連携についても模索してはどうかといった意見、タスクフォースの重要性に鑑み、適正会議として「現地タスクフォースは重要な責務を負っている、今後もこうした方針を推進していただきたい」という趣旨の提言を行ってはどうかといった意見等が出された。
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