ODAとは? ODA改革

無償資金協力実施適正会議(平成21年度第3回会合)議事録

 7月7日、無償資金協力実施適正会議(次回の無償一括閣議請議案件の事前説明等)が開催されたところ、主なやりとり概要以下のとおり(出席者別添1議題別添2)。

1. 外務省側から7月閣議請議予定案件概要について説明。

(委員)

 国道一号線改修計画に関しては、ADBが実施した区間との補償単価の相違等、カンボジア政府側の住民移転問題への対応が必ずしも統一的ではなかったと聞いている。制度的な確立という点では、まだ途上段階にあるということか。

(委員)

 コミュニティ開発無償による学校建設案件が予定されているが、具体的にどのような形で実施されるのか。

(外務省)

 カンボジア政府内において、住民移転に係る法令が整備されつつある。右法令が成立すれば、政府としてこれまでよりも一貫した対応が可能になると期待している。コミュニティ開発無償による本件学校建設については、実際の施工は現地の業者を活用して行われる。

2.外務省側から無償資金協力におけるプロジェクトレベル事後評価(平成20年度)の実施について説明。

(委員)

 外務省による評価とJICAによる評価との差異はどういったものか。

(委員)

 無償資金協力と比べ、技術協力事業等においては、外交的な効果についてあまり触れられていないようにも思える。

(外務省)

 外務省の評価には、評価項目に外交的効果を加えることとしている。今後も引き続き、無償・有償・技術協力の各スキームの特性を考慮しつつ、同プロジェクトレベル事後評価について改善を図っていきたい。

3.JICAから最近のコンサルタント契約及び入札状況について説明。

(JICA)

 落札率について前回報告分と比較すると、施設案件では下落しているのに対し(95.21%→92.46%)、機材案件では上昇している(88.63%→90.53%)。施設案件における競争性が高まっていることが伺える。他方で、新JICA発足以降の傾向を概観するのは、まだデータが少ないため困難であるが、今後の動向に引き続き注視していきたい。

4.外務省から無償資金協力実施適正会議のこれまでの経緯、昨今のODAをめぐる状況等を説明した上で、同会議の今後のあり方について意見交換を行った。


別添1

出席者

  1. 委員(50音順)
    1. 大野 泉 政策研究大学院大学教授
    2. 小川 英治 一橋大学大学院教授
    3. 片山 信彦 ワールド・ビジョン・ジャパン
    4. 敷田 稔 財団法人 アジア刑政財団理事長
    5. 杉下 恒夫 国際協力機構客員国際協力専門員
    6 .深田 烝治 元会計検査院事務総長
  2. 外務省
    7. 柴田 裕憲 国際協力局無償資金・技術協力課長
    8. 佐藤 勝 国際協力局無償資金・技術協力課 企画官
    9. 岩間 敏之 国際協力局無償資金・技術協力課 審査役
    10. 高橋 了 国際協力局無償資金・技術協力課 課長補佐
    11. 松井 敬一 国際協力局無償資金・技術協力課 課長補佐
    12. 田坂 拓郎 国際協力局無償資金・技術協力課 課長補佐
    13. 村樫 真奈美 広報文化交流部文化交流課 課長補佐
  3. 国際協力機構
    14. 西宮 宣昭 経済基盤開発部審議役 
    15. 植嶋 卓巳 企画部次長
    16. 上垣 素行 資金協力支援部計画課長

別添2

無償資金協力実施適正会議(平成21年度第3回(7月閣議請議))

日時:平成21年7月7日(火曜日)12時00分~14時00分
場所:外務省南285会議室

議題:
  1. 7月閣議請議案件概要説明
  2. 平成20年度プロジェクトレベル事後評価
  3. 最近の外交課題(無償資金協力関係)、その他
    (パキスタンにおける国内避難民に対する緊急無償、ギニアにおける選挙プロセスに対する緊急無償等)
  4. コンサルタント契約状況、入札実施状況

以上

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