トンガ王国
「小学校校舎建設計画」
一括引き渡し式(平成10年7月6日)
首都ヌクアロファのあるトンガタプ島から北方約300キロに位置する、ヴァヴァウ諸島は、青い海と澄んだ空、人々の明るい笑顔と素朴な生活が残る南国の島々です。
この美しい島々に、日本の協力により小学校の校舎が建設されており、このほど7つの小学校の合同引き渡し式が行われました。以前は、補修も困難になった教室の代わりに、丸太ややしの葉で作った伝統的なトンガンハウスを建てたり、古い民家や地域住民用の図書室を借りて、その場をしのいできました。
そこで、教育を重視している地域住民が立ち上がり、子供たちの約1ヶ月の学校の休みの期間に、積極的に校舎建設に協力をして、計画を実現させたのでした。
日本大使は、この日、日本国民を代表して、トンガ人の手厚いもてなし(トンガン・ホスピタリティ)を受けました。トンガ政府教育省次官や多くの村人たちの出迎えに始まり、感謝の歌やスピーチなど、一連の式典に続き、圧巻だったのは、地域が合同して開いた祝宴でした(写真右下)。ちょうど、国王の生誕80年の祝賀期間直後ということもあり、祝賀ムードが残るなか、素朴で、心のこもった歓迎と友情が感じられるにぎやかな祝宴となりました。
(*)案件概要:平成8,9年度 草の根無償資金協力
風光明媚なヴァヴァウ諸島は、離島であるがゆえのハンディをかかえています。特に、教育施設の整備は緊急の課題となっていました。
日本は、かつて域内唯一の高等学校の整備を無償資金協力で支援したことがあり、今回の協力では、さらに、各村にある小学校での校舎の建て替えやトイレの整備などに必要な経費を草の根無償資金協力により支援しました。