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パプアニューギニア
「新ラバウル(トクア)空港緊急整備計画」
開港式(平成10年10月2日)

東ニューブリテン州知事より記念品の贈呈
 火山灰の影響で運用停止に追い込まれたパプアニューギニア(以下、PNG)東ニューブリテン州のラバウル空港に替わり、新しく新ラバウル(トクア)空港が誕生しました。これで、より安全で便利な航空機の運用が可能になり、多くの人々と、物の行き来がこの地域の社会、経済に大きな活力をもたらすことになるのです。
 空港開港式の会場には4000人以上の大勢の人々が集まりました。式典には、PNG側からはスケイト首相、ナマリュー石油エネルギー大臣(元首相)、コイマンレア東ニューブリテン州知事などの政府関係者、そして援助機関関係者、日本側からは林駐PNG大使ほかが参列しました。
 式典での林大使は冠姿。この冠は、ラバウルの人々の真の感謝を表すもので、滅多なことでは人に贈ることはないものなのだそうです。さらに、林大使は記念品としてシェル・マネーで作った大きな輪を贈呈されました。これは文字通り「お金」です。人間の歯ほどの大きさの貝に糸を通して輪にし、それを束ねたものです。ラバウルでは現在もこのシェル・マネーが通貨として通用しています。
 シェル・マネーの輪は大きいほど大きな名誉を表します。大使に贈られた1mの輪が、人々の日本に対する感謝の気持ちがどれほど深いものかを物語っていました。
 式典では即興劇、合唱、ダンスが次々と披露され、会場を大いに盛り上げました。

案件概要:平成8,9年度無償資金協力

旅客ターミナル
 94年、パプアニューギニア、ニューブリテン島ラバウル近郊の火山が相次いで噴火しました。パプアニューギニアの主要空港であるラバウル空港は、火山灰に覆われ、全面的な運用停止に追い込まれてしまいました。パプアニューギニア政府の新空港整備に係る緊急援助要請に答え、海外からは日本を含め、ドイツ、オーストラリア、世界銀行などから支援がありました。日本政府は、新空港建設費用として総額25億9700万円の資金協力を行いました。
 これにより、最新の機材、滑走路、タクシーウェイ、誘導路、旅客ターミナルを備えた最新かつ高性能の空港に生まれ変わりました。PNGの観光開発の展開をにらみ、将来は国際空港としての運用も期待されています。

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