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ハイチ共和国
「ポルトドュペ市場インフラ整備計画」
落成式(平成8年12月2日)

 落成式はにぎやかで、笑いと喝采で、完成の喜びに包まれました。商人たちによる寸劇は、現在と過去の市場の環境の違いを比較したユーモア溢れるもの、女生徒によるハイチ独特の踊りと歌、若い女性たちによるカーニバルの踊りなどが次々と披露されました。参加している住民たちは、よく見える場所へとどんどん前進して、子供たちによる踊りでは、踊るスペースがなくなってしまうほど盛況でした。
 以前は、この市場には屋根がなく、野菜、肉、魚などの生鮮食糧品は、雨が降ればぬかるみの上に、晴天の日には照りつける日差しの下に並べられ、商人(多くは女性)も雨風とともに過酷な労働環境を強いられてきました。
 今回の市場への協力は、ポルトドュペ・コミューン改善委員会(**)が取り組んでいる住民の生活向上を目指すもので、同団体が市場の床の整備(コンクリート化)を行い、日本は屋根を作りました。今後は日陰での商業活動が可能になり、商品の質の維持や、炎天下での過酷な労働条件が改善され、近隣住民も含めて約20万人が恩恵を受けます。
(*)案件概要:平成8年度草の根無償資金協力
 ポルトドュペ市(首都ポルトー・プランスの北西約257キロ)は、最貧困地域である北西部県の県庁所在地です。同市の中心にある市民の台所・ポルトドュペ市場に、日本の協力により屋根を設けました。この案件には、IOM(**)から技術指導を受けた住民が参加・協力しており、自発的に開発の努力をしようとする取り組みが住民の間に始まっています。

(**) 国際機関IOM(International Organization for Migration)の助言・指導の下に設立された組織で、市長、助役など地方公共団体の責任者で構成され、ポルトドュペ市のインフラ問題解決に努力しています。

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