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モロッコ王国
「プレ・リフ地方飲料水供給計画」
第一期工事竣工式(平成12年3月15日)

開通したばかりの飲料水道の蛇口 新鮮な水を試飲する佐藤大使
 竣工式典は、2年続きの干魃被害に苦しむモロッコの乾燥した茶色の大地を背景に、佐藤大使をはじめタグアン設備大臣、プレ・リフ地方の県知事、国会議員、JICAモロッコ事務所長等の関係者臨席の下、テルアル村民総出の歓呼の声に迎えられて開催されました。
 リフ山脈の中腹の斜面に開通したばかりの飲料水道の蛇口が開かれ、勢い良くほとばしる透明な水が美しい民族衣装に見を包んだ少女達の手でコップになみなみと注がれ、参加者はこれほど乾燥した山の中で新鮮な水を口にすることができる感動を味わいながら渇いた喉を潤しました。その後、村民の大きな拍手とベルベル族伝統の太鼓の演奏の中で水揚げポンプ施設のテープカットが行われました。
 プレ・リフ地方選出の国会議員より、モロッコは日本を手本として開発努力をしていること、日本の技術による飲料水供給により婦女子の労働軽減が実現し、生活水準向上が可能になること等に言及した日本の協力に対する感謝の挨拶がありました。
日本からの援助であることを示すシンボルマーク  佐藤大使は、途上国の基本的生活環境改善が日本政府の主要課題であること、また、日本の協力はひとえに日本の納税者の理解と支援の賜物であることを強調する祝辞を行い、タグアン設備大臣からは、日本国民全体への感謝の言葉とともに、モロッコ政府の最優先課題が飲料水の供給であり、他の地方においても日本の協力を期待しているとの挨拶がなされました。
 式典の間、参加した村民は一様に真剣な眼差しで挨拶に聞き入り、大きな拍手を惜しみなく送っていました。2年続きの干魃に苦しむ地方住民の心からの感謝の気持ちが伝わってきました。
 プレ・リフ地方の県知事は、佐藤大使との歓談の席上、今回の飲料水供給計画実施が決定してからわずか数ヶ月で実現したことに驚きと感謝の念をしみじみと語っていました。今後はさらにスピードのある協力のあり方を模索していく必要のあることが痛感されました。

(*)案件概要:平成10年度無償資金協力


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