エジプト・アラブ共和国
「オルワ・エル・ウォスカ孤児院生活用機材供与計画」
感謝の手紙
平成10年4月30日、エジプト第2の都市、アレキサンドリアにある日本の出張駐在官事務所を3人の少年が訪れました。彼らは、市内のオルワ・エル・ウォスカ孤児院に暮らす少年少女の代表として、日本が孤児院の生活改善を図るために行った援助に対して感謝の気持ちを伝えるためにやってきたのです。
日本の領事に面会したその子供たちは、日本の協力で老朽化のために破損・汚損されていた施設の台所がきれいに整備されていることを嬉しそうに話し、1通の手紙を差し出しました。子供たちの素直な気持ちが書かれた手紙の概要を紹介します。
(手紙概要)
慈悲深く、慈愛あまねき神の御名において、
拝啓、領事さん、夜遅くまで、寝る間もなく私たちのために一生懸命に働いてくださる大変心優しい領事さん。あなたへの感謝の気持ちを表すためにこの手紙を綴っています。
父親のように何の見返りも求めず、私たちが成長し、自立し責任のある人になることを願っておられる領事さん。あなたのすばらしい行いや私たちにもたらしてくれたことに感謝せずにはいられません。
事務所のスタッフの皆様にも感謝いたします。こうした社会問題の解決のため効果的な貢献をなされた日本大使館の公使にも感謝します。
それから、こんなに立派な方々を派遣してくださった日本国民の皆様と政府にお礼を申し上げます。
あなたの息子、イマード・アブーアルマジド・アハメド・アハメドより
(*)案件概要:平成9年度 草の根無償資金協力
オルワ・エル・ウォスカ孤児院には、6歳から18歳までの約140名の孤児が生活を営んでいます。今までフランスが建物の床や壁などを改修したことはありますが、今回の日本の協力は、老朽化のために破損・汚損が激しい台所用品(冷蔵庫、冷凍室、換気扇、オーブン、揚げ物用釜、パン生地混ぜ器など)の購入を支援するものです。これにより、食料を長い間衛生的に備蓄する体制が整えられ、老朽化していた台所設備が新しくなりました。