南アフリカ共和国
「南アフリカ竜巻被害への我が国緊急物資援助に関する南アフリカ政府の謝意表明」
去る8月29日午前6時過ぎに、南アフリカ共和国のケープタウン近郊において巨大な竜巻が発生しました。ケープタウンでは市街の住宅地が大雨による洪水に見舞われ、死者5名、負傷者177名、被災者13,000名のほか、道路、上水道、教育施設用にも被害が及びました。特に最も貧困な不法居住区も被災したため、多くの人々が家を失い、一時的に移動を余儀なくされました。これに対し、我が国政府は9月8日に緊急援助として毛布、テント、スリーピング・マット(約1,200万円相当)の物資援助の供与を決定し、9月9日にケープタウンにて引渡式を行いました。
この度、この日本の支援に関して、南アフリカ共和国スクウェイヤ福祉・人口開発大臣より畠中駐南アフリカ共和国日本国大使宛の礼状が届きました。概要は以下の通りです。
<訳>
1999年10月6日
畠中駐南アフリカ共和国日本国大使閣下
南アフリカ政府は、この度の日本政府からの貴重な支援をありがたく受領いたしました。この支援が去る8月29日に発生した暴風雨により危機的に陥ったケープ平野の住民をどれだけ救ったか判りません。毛布1,500枚、スリーピング・マット288枚、テント50張の供与は、ケープ平野の住民達にとって、地獄に仏と言ってよいほど、ありがたいものでした。
今回の竜巻災害の被災民は、貧困・失業に窮する社会的に恵まれない人々であり、災害により、彼らの不安と苦悩のどん底に突き落とされてしまいました。
このような状況で、日本政府による時宜を得た支援は、国民全体にとっての「希望の象徴」となりました。我々は、貴国が南アフリカの国家的な危機、即ち、我々がもっとも支援を必要とする状況のなかで、連携と支援の手を差しのべ、また、あたたかい配慮を示していただいたことを高く評価しています。
貴国の迅速な対応は、現在、両国および両国民の間に存在している友好関係をさらに強化するものであります。南アフリカ政府としては、この場をお借りして貴国および日本国民に対し、深甚なる感謝を表する次第です。
敬具
(署名)
D.スクウェイヤ
南アフリカ共和国 福祉・人口開発大臣