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ニジェール共和国
「小学校建設計画」
竣工式(平成10年1月22日)


 待ちに待ったこの日、新しい校舎や机・いすを見る子供たちの目は、きらきらと輝いていました。首都ニアメ市郊外ガウエイ地区に建設された小学校の竣工式には、児童や先生、地域住民約300人が集まり、初めて間近で見る多数の政府要人を割れんばかりの拍手をもって歓迎したのでした。
 式典には、ムムニ国民教育担当大臣をはじめ6大臣他各省関係者多数が参列しましたが、ずらりと並ぶ政府要人の顔ぶれは、国家の発展を目指して基礎教育の向上にかけるニジェール政府の意気込みを十分に表すものでした。途中スピーチの合間には、この日のためにお揃いのTシャツをあつらえた子供たちが「日本万歳、ニジェール万歳、ニジェール・日本協力関係万歳」とフランス語で大合唱。また、式典の後半には校舎建設への感謝の気持ちを直接伝えるために何度も練習した日本語の「感謝の歌」が披露されると、参列者より、どよめきと喝さいがわき起こりました。大きな拍手に驚き、恥ずかしそうにしている子供たちに、日本大使や大臣が駆け寄り、再び大きな拍手を送ると、会場はいっそう和やかな雰囲気に包まれました。
 この模様は、国営テレビ・ラジオ、AFP電で大きく報じられました。

(*)案件概要:平成8年度 無償資金協力
 ニジェールの教育分野の現状は、成人識字率が1990年で約28%、初等教育の就学率が1993/4年度で28.5%と、開発途上国の中でも深刻な水準にあります。その一方で、首都ニアメ市を含む都市部においては就学率は高いものの、人口増加が著しく、過密クラスの緩和や就学条件の劣悪な日干しレンガや藁葺き造りの仮設教室の建て替えが急務となっていました。
 日本の協力は、ニアメ市及び近郊県の既存の小学校57校を対象とした137教室の建て替え・増築、トイレの建設、机・いす等を整備するもので、これにより、11,000人の子供たちが安心して授業が受けることができるようになります。

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