マリ共和国
「カチ地区給水計画」
引き渡し式 (平成9年4月24日)
引き渡し会場では、特設テントや共同水道の前に掲げられた両国の大きな国旗、給水施設に飾り付けられた色とりどりのリボン、テープカットに合わせてくす玉から舞う花吹雪、給水開始のための大きな模擬キー等々、十分に準備された演出が式典を盛り上げました。
コレラ、ギニアウォーム、下痢等の水因性疾病に苦しめられてきた多くの人々にとって、飲料水を手に入れることは積年の願いでした。今後、安全な「水」は地域住民の保健・衛生条件の改善に大きく寄与するだけでなく、農業生産活動の低迷を引き上げ、ひいては、農民の離村・都市への流出に歯止めがかかることが期待されます。
(*)案件概要:平成7年度無償資金協力
全土の3分の2が砂漠・半砂漠であるマリ共和国は、国民の過半数が不衛生な溜め池等の水を利用せざるを得ない状況にあります。今回の協力は、人口が集中し飲料水の不足している首都バマコ周辺のカチ地区23村落、7万9千人を対象として、人力ポンプ付き深井戸と小規模給水施設を建設し、現在の給水率59%を82%までアップさせるものです。尚、日本は、マリ共和国に対しては、1981年より数々の地域において村落給水計画を実施し、地下水開発のための井戸建設用資機材や深井戸建設に資金協力を行ってきました。