ベナン共和国
日本・ベナン友好議連代表団の「ベナン訪問」
昨年12月5日から7日にかけて、菅原喜重郎衆議院議員・同議連事務局長、熊谷市雄衆議院議員、大野松茂衆議院議員、嘉数知賢衆議院議員、そしてエスコートとしてゾマホン・ルフィン氏の5名から成る日本・ベナン友好議連代表団の方々が、日本の国会議員として初めてベナンを訪問されました。
1.食糧増産援助交換公文署名式への立ち会い
12月7日、日本の無償資金協力による食糧増産援助の交換公文署名式が、代表団の立ち会いのもと、コトヌ市ベナン外務・協力省で行われました。日本側から中村大使が、そして先方のイジ外務・協力大臣がそれぞれの書簡に署名をしました。会場には、ベナン側の友好議連の議員4名も立ち会いました。
今回合意された2億円の援助資金は、肥料、農薬、農業機械の購入に充てられ、ベナンの食糧作物生産農家に販売されることになります。販売資金はベナン政府によって積み立てられ、日本とベナン両国の協議の上で、様々な社会開発プロジェクトに役立てられることになります。
中村大使は、署名式中「日本・ベナン友好議連の代表団が、実際に我が国の行った経済協力の成果を視察し、また交換公文署名式にも参加することにより、日本の国会における経済協力に対する理解が深まることを期待します。」と述べ、ベナン政府に対しては「この援助は今回で15回目でありますが、ベナンの農業の可能性を高めるよう、より一層の努力を続けるよう期待しています。」と述べました。
これに対してイジ外相は「代表団が当署名式へ出席して頂き、セレモニーがより盛大になりました。代表団のベナンでの滞在は日本とベナンの両国関係に新しい推進力を与える良い機会であり、大変嬉しく思います。そして、この援助は食糧の増産と多様化に励むベナンの農民の助けとなり、ベナンの食糧自給を達成するために重要なものであると認識しています。」と述べました。
2.「小学校建設計画」視察
平成11年1月に完成したAdjarra-Sota小学校を日・ベナン友好議連の代表団が視察しました。大勢の子供達が列を作り、太鼓のリズムで代表団の訪問を歓迎しました。沖縄出身の嘉数議員がベナンの太鼓のリズムに合わせて沖縄の踊りを披露し、子供達は目を輝かせてその踊りを楽しみました。
学校の代表者は、代表団に「遠い日本からはるばるお越し頂きありがとうございます。立派な小学校を建設して頂きありがとうございました。」と感謝を伝えると共に、ベナンの小学校の現状を説明し、要望を書いた手紙を代表団に手渡しました。
3.「村落給水計画」視察
次に代表団は、コトヌ市から車で30分ほど西に行ったアドビ村にある、日本の無償資金協力による井戸を視察しました。村落給水計画 IIIでは、ベナン南部の3県に合計151本の井戸が掘られましたが、この井戸はその内の1本で平成6年5月に完成したものです。 村に着くと、村中の人が大勢集まって来ました。そして村長を始め村の住民が代表団に感謝の言葉をかけました。代表団の方々はそれぞれ、実際に井戸のポンプに上がり、ポンプを足で押し、水を汲み上げました。住民からは歓声が上がり、建設後6年のポンプは立派にアドビ村で活躍していました。
4.「コトヌ市雨水排水施設整備計画」
コトヌ市は海抜の低い位置にあるため、毎年雨期のうち数日間は浸水し、地域住民は苦慮しています。その解決策として、日本はベナン政府からの要請により、雨水排水施設を平成9年に完成させました。
完成後、排水施設の付近では、雨期に雨がたくさん降っても住宅内に浸水することもなくなり、住民は安心して生活を送っています。
4.反響
日・ベナン友好議連代表団の滞在中に、ベナン国営放送でケレク大統領表敬訪問の様子、そして交換公文署名式の様子等が放送されました。交換公文署名式の様子を伝える放送では、日本・ベナン友好議連の4名の議員が並んでいる前で中村大使およびイジ外相が交換公文に署名している様子、また、日本とベナン両国の国会議員そしてベナン関係各省庁代表者の見守る中、中村大使がスピーチをする様子が放映され、日本とベナンとのより新しい友好関係の発展を祝福しました。