2年の忙しい建設を経て、天津市の紀庄子汚水処理場拡張プロジェクト、咸陽路汚水処理場新設プロジェクトが基本的に完成し、昨日、通水、試運転を開始した。これで、天津市の汚水処理能力はもともとの1日66万トンから139万トンに増え、汚水処理率はもとの43%から70%に高められた。
天津市の市街区にはもともと二つの汚水処理場、紀庄子汚水処理場と東郊外汚水処理場があり、汚水処理能力はそれぞれ1日当たり26万トンと40万トンであった。「海河」流域の水質汚染を一層軽減するため、国家計画委員会(当時)は天津市が第4次円借款を利用して紀庄子汚水処理場拡張プロジェクト、咸陽路汚水処理場新設プロジェクトを行うことに同意してくれた。紀庄子汚水処理場拡張プロジェクトの処理能力は1日当たり28万トンで汚水処理にはA/O燐除去技術を採用し、総投資額は5.1億元であった。咸陽路汚水処理場新設プロジェクトの処理能力は1日当たり54万トンで汚水処理にはA/O燐除去技術を採用し、総投資額は12億元であった。上記二つのプロジェクトは2000年末に着工、建設を開始し、建設に携わった全ての人々が共に努力したことにより、外資による設備調達の周期が長いことが基礎土木工事、据付工事に与える不利な影響を克服し、期日通り、プロジェクト建設を完成した。天津市が国家環境保護モデル都市となっていく上で貢献している。
(天津日報 2004年12月31日)
記載されているプロジェクト概要:
天津は北京の東南に位置する中国第3の直轄市である。そこを流れる「海河」の環境保全は、第9次5ヶ年計画(1996~2000)において国家重点プロジェクトとされた「3つの河(海河、遼河、淮河)と3つの湖(太湖、巣湖、テン池)の環境保全プロジェクト」の一部であった。かつては悪臭を放っていた河も、汚水が流入しなくなったことにより水質がかなり改善されている。本プロジェクトは、2000年度に供与された天津市汚水対策事業計画。供与限度額は、71.42億円。