
第50会期国連麻薬委員会について
平成19年4月
- 3月12日から16日まで、ウィーンにおいて、第50会期国連麻薬委員会が開催された。今次会合には、我が国を含む国連麻薬委員会のメンバーの他、その他国連加盟国、国際機関等が参加した。我が国代表として、天野ウィーン代表部大使、吉村警察庁次長他が出席し、我が国の薬物問題への取組状況、考え方等につき発言し、本分野における国際協力の重要性につき強調した。
- 今次会合では、第20回国連麻薬特別総会のフォローアップ、不正薬物の需要・供給削減、麻薬関連諸条約の実施状況、前駆物質規制等が議題として取り上げられ、これら議題の下、我が国提出の決議を含めた16本の決議が採択された。
- 我が国提出の決議案の採択- 我が国は、覚せい剤を始めとする薬物問題が未だに世界で蔓延している現状を深く憂慮し、この問題に有効に対処するためには、国際社会が一丸となって取り組む必要があるとの認識の下、今回の麻薬委員会において「薬物取締機関の情報収集活動等捜査活動を支援し、薬物情勢を分析するための薬物分類及び成分分析の活用」に関する決議案をアルゼンチンと共同で提出した。本決議案は、各国に対し、薬物密造地や密売ルートの解明等の取締り活動に有効な薬物の分類及び成分分析を活用するよう奨励し、また、その分析結果の国際的な共有の促進を図るものである。
本決議案は、薬物犯罪取締りの向上に資するものとして、幅広い理解と支持を取り付け、コンセンサス(無投票)で採択された。