グローカル外交ネット

令和7年7月14日

岐阜県観光文化スポーツ部国際交流課

 岐阜県では、2009年から観光・食・モノ(地場産品)を一体で海外にPRする「飛騨・美濃じまん海外戦略プロジェクト」を展開しており、各国の在外公館等で行われる天皇誕生日祝賀レセプションは、その国の政府関係者、駐在の各国外交団、メディア関係者のほか、バイヤーを含むビジネス関係者などが招待されており、本県をPRする貴重な機会であることから、毎年積極的に出展しています。
 今回は令和6年度に出展した3か国でのPRの模様をご紹介します。

1 シンガポール

 シンガポールは過去に複数回トップセールスを実施している、いわば「飛騨・美濃じまん海外戦略プロジェクト」の原点ともいえる重要な国であり、本県の観光・食・モノをあらためてPRするため、出展しました。

[観光]

 立ち寄られたゲストのほとんどが日本への旅行歴があり、関心の高さがうかがえました。ゲストからは、岐阜県へのアクセス方法や桜の開花時期などの質問をいただき、花見スポットなどと併せて本県の観光名所をPRしました。

[食]

 飛騨牛をその場で堪能いただけるよう、ローストビーフの試食ブースを設け、PRを行いました。シンガポール内における飛騨牛の知名度は高く、レセプション開始直後から行列ができるなど大変ご好評いただきました。また、岐阜県産の日本酒や果実酒の試飲も大変好評であり、特に日本酒については飲みやすく奥深い味に興味を示され、何度もリピートされる方もいらっしゃいました。

[モノ]

 美濃焼(陶器)や美濃和紙雑貨など岐阜県を代表する地場産品を展示しました。思い思いに手に取って眺め、現地販売や通販の有無について質問をいただくなど、一層の販路拡大の可能性を感じました。

2 インド

 インドは日本政府観光局(JNTO)のビジット・ジャパン事業で重点市場と位置付けられており、本県としても今後の可能性を大いに感じ、出展しました。

[観光]

 パンフレット等を用いてインドでも知名度が高い白川郷に関連した本県の観光資源をPRすることができました。そのほか“歴史や自然、伝統など学びのある旅行を好む”というインド人の旅行傾向についても話を聞くことができ、今後の参考になりました。

[食]

 インドにおいても、岐阜県産の日本酒の試飲を実施しました。ゲストからは、「出展自治体の中で一番飲みやすく美味しかった」といった感想のほか、スパークリングの日本酒は特に女性の方に人気で、お酒が得意でない方からも「飲みやすい」と気に入っていただけました。インドでの日本酒の認知度は決して高いとはいえないため、こうした場で岐阜県産の日本酒をPRし、興味を持っていただけたことは大変良い機会となりました。

[モノ]

 展示をした地場産品の中でも、美濃焼や美濃和紙雑貨、一位一刀彫(木工品)が人気でした。特に美濃焼のマグカップに興味を持たれる方が多く、本県が誇る伝統工芸品の魅力を発信することができました。

3 韓国

韓国における本県の地場産品の展示の様子

 同年度9月に本県知事が韓国を訪問しており、今後の交流の発展も期待されることから、出展しました。

[観光]

 日本への旅行歴のあるゲストが大変多く、複数回訪れたというゲストも少なくありませんでした。韓国ではそうしたリピーターが多いためか、大都市だけではなく、他の韓国人旅行者と被らない地方都市“小都市”への需要が高まりつつあるという話もあり、こうした需要にこたえるべく、本県の観光資源を積極的にPRしました。

[食]

 韓国では日本からの牛肉の輸入が禁止されており、残念ながら飛騨牛等の試食は実施できませんでしたが、パンフレット等を用いて本県の食の魅力をPRしました。飛騨牛のパンフレットを見たゲストからは、「飛騨牛を知っている、ぜひ岐阜に行って食べたい」とのお声をいただきました。

[モノ]

 展示品の中では、特に美濃焼のおちょこが人気で、多くの方に「かわいい」と好評をいただきました。ノベルティとして用意した飛騨地方に伝わる人形”さるぼぼ“も大変人気で、その由来などを説明すると「家族にほしい」という声も聞かれ、地場産品の魅力を多くの方に実感いただくことができました。

4 終わりに

 岐阜県ではこのほかドイツとフランスの2か国、計5か国に出展し、多くのゲストの方々に本県の「観光・食・モノ」の魅力を大いにPRすることができました。今後もこうした機会を積極的に活用し、諸外国・地域との交流の発展・深化に努めてまいります。

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