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令和7年4月21日

青森県観光交流推進部 県産品販売・輸出促進課

 青森県では、2024年3月に「青森県輸出戦略」を策定し、県産農林水産品の輸出額を2028年までに330億円とする目標を掲げています。この実現に向けては、本県の主力品目「りんご」の主な輸出先である台湾、香港の需要を引き続き確保していくことを基本に、タイ、ベトナム、シンガポールなどの東南アジア市場と、アメリカやEUなど欧米市場の需要を段階的に拡大していくこととしています。
 特にシンガポールは、貿易、交通、物流等のハブの役割を担っており、東南アジア全体への波及効果が期待できることから、りんごやりんごジュース、コメを重点品目に位置付け、輸出促進に向けた取組を進めているところです。
 今回、その一環として、在シンガポール日本国大使館の協力を仰ぎ、「青森の食と観光のレセプション」を開催したので御紹介いたします。

1 レセプションの概要

 2024年12月11日、青森県を効果的にPRするため、在シンガポール日本国大使公邸において、「青森の食と観光レセプション」を初めて開催しました。
 レセプションには、シンガポールの政府関係者、食品関係事業者、観光関係事業者、メディア関係者、インフルエンサー等、約70名の方々を御招待し、青森県からは、宮下知事をはじめ、市町村を代表して、むつ市の山本市長、関係団体から、一般社団法人青森県りんご対策協議会の加川会長とミスりんごなどが参加しました。
 はじめに、石川駐シンガポール日本国特命全権大使に御挨拶をいただいた後、宮下知事から、りんごやコメ、マグロなどの農林水産品と、夏のねぶた祭りや冬の八甲田など青森の観光について紹介いたしました。また、青森食材を使用した料理を振舞うとともに、郷土芸能「手踊り」を披露し、御参加いただいた皆様に青森を体感していただきました。

2 青森県産品を利用した料理メニューの試食

青森県産食材メニュー試食の様子

 今回提供した料理は、本県を代表する輸出品目のりんご、りんごストレート果汁100パーセントジュース、大間マグロや陸奥湾ホタテを利用した握り寿司、ながいもの唐揚げ、にんにくの丸揚げなどで、このほか、県産酒10銘柄と県産シードルも取り揃えました。
 また、御当地料理として人気が高い「十和田バラ焼き」(牛肉と玉ねぎをオリジナルのタレで炒めた料理)は、現地の食材を利用したコラボ商品として用意して、青森県の食を味わっていただきました。
 さらに、果実の表面にマーライオンやマリーナベイサンズなどの写真を浮かび上がらせた「絵入りりんご」を展示したところ、参加者の方々は大変驚かれていました。

3 観光PR動画の上映や郷土芸能「手踊り」の披露

郷土芸能(手踊り)の様子

 レセプション会場には、春の桜、夏のねぶた祭、秋の紅葉、冬の八甲田など青森県の四季を感じられる特性パネルを掲示しつつ、設置したディスプレイで観光動画を上映するとともに、江戸時代から続く伝統工芸品である金魚ねぶた(金魚がもたらす縁起や幸福を願う思いが込められています)を会場に設置し、シンガポールにいながら青森県を体感してもらいました。
 さらに、青森県の文化を肌で感じていただくため、青森県から郷土芸能の関係団体を招いて、歌や三味線とともに舞う「手踊り」ライブを披露しました。

4 まとめ

レセプション終了後の集合写真

 今回は、石川大使の御理解と、在シンガポール日本国大使館職員の皆様の多大な御協力により、大盛況のうちにレセプションを終えることができました。
 御出席いただいた方々からは、県産食材や観光資源に関する問合せをいただいており、今後の輸出促進や観光交流に期待が持てる結果となりました。
 今後は、レセプションで生まれた新たなコミュニケーションを活用しながら、青森りんごを主軸に、シンガポールをはじめとする東南アジア市場の需要を拡大し、東アジアに次ぐ主要市場への確立に向けた取組を一層進めて参ります。

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