グローカル外交ネット

令和6年10月21日

外務省地方連携推進室

1 はじめに

 令和6年9月30日、「令和6年度外交実務研修員研修」として、21名の外交実務研修員が日本政府観光局(JNTO)を訪問し、菱山外務省地方連携推進室長による冒頭挨拶の後、JNTO海外プロモーション部東南アジアグループの丸山マネージャーより、「訪日インバウンドの最新動向」についての講義が行われました。

2 JNTOからの講義内容(インバウンド観光促進)

研修風景

 講義では、インバウンド観光促進の重要性や最近の動向、今後の方向性について、統計の数値も交えながら、詳細にご説明いただきました。
 JNTOでは、さらなる観光促進のため、観光立国推進基本計画を踏まえた「持続可能な観光」、「消費額拡大」、「地方誘客促進」の実現に向けて、様々な訪日プロモーション戦略を展開されており、特に、市場別マーケティング戦略については、「誰に」、「何を」、「どうやって」訴求するかを整理し、プロモーションの有効なターゲットや手段等を提示することが重要であることを学びました。
 中でも印象的だったのは、東南アジア市場と中国市場でのプロモーション方法の違いです。東南アジアでは、旅行フェアは即売会の形式が多く、旅行フェアにおいて旅行情報の収集や旅行会社のブースで話を聞いて、特典付きや割引価格の旅行商品を購入する消費者が多いため、旅行フェアへ出展しての情報発信を行っている一方で、中国では、中国独自の動画プラットフォームでのKOLによるライブ配信による情報発信を行っている等、市場の特性にあわせて効果的なプロモーションを実施しているとのことでした。市場別マーケティング戦略の効果的な方法を具体的にご説明いただき、理解を深めることができました。

3 在外公館や自治体との連携

 JNTOの訪日プロモーション活動の例として、在外公館主催のイベントで観光資料や観光情報の提供、自治体との連携事例として、インフルエンサーを活用した動画制作・広告のプロモーションや旅行博出展を行っている等、実例を通してご紹介いただきました。

4 最後に

質疑応答の様子
記念撮影

 講義の最後には、外交実務研修員からの質問にも丁寧にご回答いただき、外交実務研修員からは、「在外公館等での勤務、また、自治体に戻ってからも、今回の研修で学んだことを活用したい」、「派遣元の自治体のPR方法を検討するうえで大変参考になった」、といった感想が寄せられました。
 今回の講義によって、インバウンドの動向への理解を深めるとともに、今後も日本各地の魅力を発信し、インバウンド観光を促進させていくことの重要性を改めて実感しました。この度、本研修を快諾していただき、本研修の調整及び大変貴重な講義を行っていただいた丸山マネージャーをはじめ、JNTOの皆様に厚く御礼申し上げます。

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