グローカル外交ネット

令和6年7月22日

在マリ日本国大使館

1 はじめに(いにしえの国マリ)

 マリ共和国は、西アフリカ中央部に位置する人口2,200万人ほどの内陸国です。昔々、長きにわたり、船で西アフリカに行くことが困難だった時代、アラブの商人達はラクダの隊列を率いてサハラ砂漠を越え、マリの前身である様々な国々と貿易をしていました。それらの国々の歴史は3世紀にまで遡る為、マリは、サハラ砂漠以南のアフリカで最も長い歴史を持つ国と言われています。

2 北海道浦幌町とマリ共和国とのつながり

北海道浦幌町でのJICA研修の様子

 2023年8月、JICA研修の「地方行政能力向上プロジェクト」の一環で、マリの行政官9名が浦幌町を訪れ、一般社団法人十勝うらほろ樂舎での研修に参加しました。
 マリと北海道の地方創生等に関する研修を通じて、じゃがいもや羊をよく食べることや、酪農が主要産業といったマリと北海道との共通点を見い出すことが出来ました。また、浦幌町は、日本全国でも珍しく若年者人口が増加している自治体であることも、人口が爆発的に増えている若い国マリとの共通点であることが分かりました。

3 「マリフェア in うらほろ」の開催

「マリフェア in うらほろ」の様子

 日本で活躍しているマリ人と言えば、京都精華大学学長を務めていた、ウスビ・サコ先生が有名です。サコ先生が、大阪・関西万博協会の副会長を務められているというご縁もあり、浦幌町は万博協会と協力し、2024年2月に浦幌町で「マリフェア in うらほろ」を開催しました。同フェアではサコ先生の講演会やマリ音楽のコンサートが実施された他、在京マリ大使のご協力も得て、同大使公邸料理人によるマリ料理が振る舞われる等、浦幌町とマリとの文化交流が実現しました。「マリフェア in うらほろ」には、日本在住のマリ人の方々や浦幌町内外の子供からお年寄りまで約250名の人々が集い、賑わいの中で相互理解を深め、多くの学びを得ることが出来ました。

4 スポーツ交流

サッカー大会の様子

 マリのスポーツと言えばサッカーです。2024年夏のフランス・パリのオリンピックでは、日本とマリの男子サッカー代表が同グループに入っており、7月28日(日本時間)に、日本とマリの試合が予定されています!浦幌町では、これを先取りする形で「マリフェア in うらほろ」の際に、北海道コンサドーレ札幌で活躍した元Jリーガーを招き、日本・マリサッカー大会を開催しました。サッカー交流を通じて、マリの子ども達に靴を届けるプロジェクトも進行中です。バスケットボールでも、日本で活躍するマリ人が多く、今後日本とマリの更なるスポーツ交流が期待されます。

5 今後の関係発展に向けて

 浦幌町は、これからも(1)農業・酪農、(2)文化、(3)スポーツを通じて、日本とマリの交流を活性化することを期待しています。例えば、マリ人が浦幌町で美味しいじゃがいも作りを学んでその技術をマリに持ち帰る、例えば、マリ人のサッカー選手が北海道コンサドーレ札幌で活躍するといった明るい未来の可能性に、マリの人々も浦幌町の人々も共通の希望を抱き始めています。

グローカル外交ネットへ戻る