グローカル外交ネット
英仏両国でのトッププロモーション



関西広域連合 広域観光・文化・スポーツ振興局
1 概要
関西広域連合では,関西の認知度向上と関西への誘客促進を目的に,構成府県市や国,経済団体等と連携し,トップセールス等の海外プロモーションを行っています。
令和元年度は,10月13日(日曜日)から10月20日(日曜日)にかけて,西脇隆俊・京都府知事,永藤英機・堺市長,村田崇・奈良県副知事,由布和嘉子・滋賀県副知事,荒木一聡・兵庫県副知事などがフランスとイギリスを訪問してトッププロモーションを実施しました。
2 フランスでの活動
フランス・パリでは,ユネスコ本部内のレストラン会場において,観光プロモーションを開催しました。セミナーでは,観光事業者やメディアなど約50名にご参加いただき,関西各地域の歴史や伝統,食文化,観光地など関西の魅力についてプレゼンテーションを行いました。また,交流レセプションでは,ユネスコのオードレ・アズレ事務局長や日本政府代表部の山田滝雄大使,各国のユネスコ代表部の方々などユネスコの要人や,在仏日本国大使館の堀内俊彦公使,フランスの観光事業者,メディアなど約110名にご参加いただき,KANSAI観光大使の委嘱式や芸舞妓による舞の披露など関西文化の魅力を紹介しました。
ユネスコ本部では,観光プロモーションの他にも,関係者との意見交換を実施しました。ユネスコ日本政府代表部の山田滝雄大使や,世界遺産センターのメヒティルド・ロスラーセンター長とお会いし,本年7月に世界遺産に登録された「百舌鳥・古市古墳群」をはじめ,関西の世界遺産の保全,継承及び来訪者の受入環境整備のあり方などについて意見交換を行いました。
このほか,パリ市のマルタンス・ジャン・フランソワ副市長にお会いし,パリ市における民泊問題や観光客の分散化への対応などパリ市の観光政策等について意見交換を行ったほか,イル・ド・フランス州のアミダ・レゼグ副議長やクリストフ・ドゥクル州地方観光局長と観光面での相互協力について意見交換を行い,観光当局同士の定期的な情報交換や共同プロモーション活動の実施など,観光分野における協力活動発展に向けた覚書を締結しました。
3 イギリスでの活動
大英博物館では,10月から11月にかけて,「奈良―日本の信仰と美のはじまり」展が開催されており,奈良の寺社仏閣から名宝の数々が紹介されていました。これにタイミングをあわせ,イギリスの観光事業者やメディア,スポーツ団体など約30名を大英博物館に招き,同展覧会を見学するとともに,関西エアポート主催の観光セミナー,交流レセプションを開催して観光プロモーションを行いました。交流レセプションでは,在英国日本国大使館の鶴岡公二大使にも参加いただくとともに,芸舞妓の出演などにより,関西文化の魅力を紹介しました。
このほか,ロンドン滞在中には,イギリス旅行業協会のマーク・タンザー会長,ニッキー・ホワイト部長とヒースロー空港と関西空港間の直行便の就航を契機とした,関西とイギリスの更なる相互交流の促進に向けて意見交換を行いました。また,ビジット・ブリテンのパトリシア・ヤティス部長とは,ヒースロー空港と関西空港間の直行便の就航を契機とした,関西とイギリスの更なる相互交流の促進に向けて意見交換を行いました。
4 おわりに
ここ数年,フランス,イギリスで日本への関心が高まっており,さらにラグビーワールドカップの開催もあって,益々日本への好感度は上がっており,訪日観光客の市場としてのポテンシャルは非常に高いと感じました。また,パリやロンドンなど大都市に観光客が集中し,その周辺地域を含めた自治体などが周遊観光の推進に力を入れており,大阪や京都に外国人観光客が集中し,同じ課題を持っている関西広域連合としても,その取組が大変参考になりました。
今回の訪問においては,ユネスコ本部でのレセプションやイル・ド・フランス州との覚書の締結の様子が日系テレビ局において放映されたことで,日本でも大きな関心が集まりました。イル・ド・フランス州との覚書の締結は,今後の連携にもつながる大きな成果であり,同州との相互協力や,フランス,イギリスで構築できたネットワークを活用し,広域DMOの一般財団法人関西観光本部を中心として,欧州において更なる関西の認知度向上と誘客促進を図ってまいります。