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フィリピン共和国・ラオアグ市による姉妹都市提携の希望
令和元年10月16日
在フィリピン日本国大使館
今般,フィリピン共和国イロコスノルテ州ラオアグ市(Laoag City)から日本の都市との姉妹都市提携を希望する旨の要望がありました。以下,ラオアグ市の概要を紹介いたします。
1 市の基礎データ
- (1)所在地:フィリピン共和国イロコスノルテ州ラオアグ市(首都マニラから北に488キロメートル)
- (2)面積:144.8平方キロメートル
- (3)人口:111,125人(2015年時点)
- (4)公式ウェブサイト:The City Government of Laoag
2 市の特徴
- (1)市の歴史
- スペイン人の到来以前から金鉱として栄えたこの土地には,中国や日本からの貿易商が来訪し,陶磁器や絹,装飾品と金の交易が行われていました。
スペイン人征服者の1人であるホアン・デ・サルセドは,1572年にマニラに次ぐ新たな開拓先としてラオアグ市のあるイロコスノルテ地方に進出しました。その後,スペイン人によるキリスト教の布教活動が行われ,1580年にはアウグスティノ修道会の伝道師がローマカトリックの教会(セント・ウィリアム大聖堂)を建設しました。ラオアグは1585年には町として整備され,イロコス地方北部で最初の教会区となりました。ラオアグは1966年に市となり,現在に至るまでイロコスノルテ州の州都として栄えています。 - (2)市名の由来
- ラオアグの地名は,現地のイロカノ語の「光」と「輝き」を意味し,その青く澄んだ空から名付けられました。
3 市の観光
- (1)1580年にアウグスティノ修道会の修道士が建築したセント・ウィリアム大聖堂から85メートル離れた場所に“沈みゆく鐘楼”(Sinking Bell Tower)があります。この鐘楼は少しずつ沈み,また傾いており,建設当時は馬の背に乗ったまま入れたと言われていますが,今は身を屈めなければ入れなくなっています。
- (2)イロコスの言葉で宝を意味する“Gameng”の別名で呼ばれている博物館(イロコスノルテ博物館)が繁華街にあります。この博物館はイロコス地方の文化を知るのに最も役に立つ施設の1つで,スペイン統治時代は煙草倉庫として使われていた建物です。
- (3)市の広場の真ん中に,煙草独占記念碑が立っています。この地域は煙草の栽培に最適なため,スペイン統治時代に煙草のみを栽培することを強制されました。1882年に,煙草の支配からの解放を祝し,この記念碑が建てられました。
- (4)ラ・パズ砂丘(“La Paz”は“The Peace”の意)と呼ばれる85平方キロメートルの砂漠地帯は,映画撮影がよく行われる場所となっています。砂丘は10~30メートルで,四輪駆動車を走らせたり,サンド・サーフィンを楽しんだりすることが出来ます。