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フィリピン共和国・カランバ市による姉妹都市提携の希望
令和元年10月16日
在フィリピン日本国大使館
今般,フィリピン共和国ラグナ州カランバ市(Calamba City)から日本の都市との姉妹都市提携を希望する旨の要望がありました。以下,カランバ市の概要を紹介いたします。
1 市の基礎データ
- (1)所在地:フィリピン共和国ラグナ州カランバ市(首都マニラから南に51キロメートル)
- (2)面積:144.8平方キロメートル
- (3)人口:454,486人(2015年時点)
- (4)公式ウェブサイト:City of Calamba Website
2 市の特徴
- (1)市の歴史
- 現在カランバ市となっている地域は,スペイン人入植者により大農場が形成され,1742年に独立した集落(Pueblo)となった後,1770年にカランバ町となりました。2001年4月にラグナ州で2番目に市に移行しました。
- (2)市名の由来
- カランバの地名は,タガログ語の「七輪(kalan)」と「水がめ(banga)」に由来します。スペイン統治時代初期,道に迷ったスペイン人からスペイン語で現在地を尋ねられた現地女性が,今運んでいるものを聞かれたと質問を勘違いして,「kalan-banga」と答えたことが地名の由来となっています。そのため,市の中心部には世界最大級の水がめのオブジェ「カランバンガ」(Calambanga)が設置されており,観光客の目を楽しませています。
- (3)国民的英雄ホセ=リサール
- カランバ市はフィリピンの独立運動を主導した国民的英雄ホセ=リサールの出生地でもあります。ホセ=リサールは1888年には日本にも2ヶ月間滞在し,日比谷公園には彼の像が設置されているなど,ホセ=リサールは日本とも関係が深い人物です。そのフィリピンの英雄にちなんで,市内にはホセ=リサールの聖地や,高さ約6.7メートルの像があり,毎年27万人の観光客が訪れます。また,カランバ市では2013年よりブハヤニ・フェスティバル(Buhayani Festival:Buhayaniはタガログ語で人生を意味する「buhay」と英雄を意味する「bayani」を掛け合わせた造語)を毎年開催し,文化・芸術・産業など多岐に渡る催し物を行っています。
3 市の観光
- (1)カランバ市は温泉が有名で,約300の池や温泉リゾートがあります。その水は心身を癒す効果があると信じられており,その効果で非常に人気があります。
- (2)花崗岩で出来た摩訶不思議な“ロック・ポイント”は,観光の街にそびえ立つ古代の槍の穂先のような形をしています。地元の人は,どれだけ掘っても叩いても,この岩を壊すことは出来ないと言います。
- (3)世界的に知られたゴルフ場設計者であるロバート=トレント=ジョーンズによって設計された2つの大きなゴルフ場(アヤラ・グリーンフィールド・ゴルフ・アンド・レジャークラブとカンルーバン・ゴルフ・アンド・カントリークラブ)があり,多くの観光客がプレーを楽しんでいます。
- (4)カランバ市はブコパイ(Buko Pie,若いココナッツの実を使ったパイ)とエスパソル(Espasol,ココナッツを使った甘い餅のようなケーキ)で有名で,リゾート地のすぐ近くで手に入ります。フィリピンのパサルボン(Pasalubong:現地語で「お土産」の意)に最適なカランバ名物のブコパイやエスパソルを是非お楽しみください。