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令和2年3月19日
(写真1)プレゼンテーションの様子 プレゼンテーション
(写真2)商談の様子 商談
(写真3)レセプションの様子 レセプション

青森県県土整備部港湾空港課

主催 日本海・瀬戸内海連携(青森県,石川県,境港管理組合,北九州市,広島県,神戸市)
代表 青森県県土整備部港湾空港課

1 概要

 青森県では,石川県,境港管理組合,北九州市,広島県及び神戸市と連携し,クルーズ船の誘致を広域的・一体的に行うことにより,6団体の港湾の知名度をより高め,さらなる訪日外国人旅行者の誘客を促進を目指し,活動をしています。2020年2月に,欧州で最もクルーズ船社が多い英国ロンドンにて,ジャパンハウスロンドンを会場に,クルーズ船社,チャータラー,旅行代理店及びメディアの23社35名を招待したクルーズセミナーを開催しました。

2 第1部 プレゼンテーション

 セミナーでは,まず在英国日本国大使館の清水巌参事官にご挨拶いただき,続いて主催者を代表して本県県土整備部長の新井田浩が挨拶を兼ねて6団体の魅力の一端を紹介いたしました。
 さらに,客船評論家でクルーズ業界の権威でもありますダグラス・ワード氏に講演を行っていただき,多くの市民による歓迎や見送りなど,外国人から見た日本の港ならではの魅力をご紹介いただきました。
 その後,主催者の各代表者が各港の利便性や観光資源の豊富さについてプレゼンテーションを行ったところ,多くのゲストが一心にメモをとるなど,興味を持って聞かれていました。
 クルーズ船社からは「寄港予約の観点から知る必要がある全てのものが含まれていた」等と評価するコメントが多かった一方,「港でのクルー用の機能や魅力をより紹介してほしい」等の要望も聞くことができ,今後のクルーズ船社のニーズにより則した情報提供をするための参考になりました。

3 第2部 ランチ・レセプション

 ロンドンに拠点を置くクルーズ船社だけでなく,訪日旅行会社やメディア等とも,欧州と日本のクルーズ業界の課題について,ビジネスランチをしながら情報交換を行いました。
 旅行会社から「クルーズ船社をターゲットとしているセミナーだったが,我々にとっても有益でファンタスティックなイベントである」,メディアから「一度取材したが,再度取材させてもらいたい」等,業界関係者とのコネクションを一層強化するものになりました。

4 第3部 商談

 クルーズ船社6社ごとに商談テーブルを設け,6団体がそれぞれ個別に,クルーズ船寄港に向けて商談を行いました。
 クルーズ船社がプレゼンテーションでとったメモ等を基に,各港湾や観光資源の詳細や各クルーズ船社のニーズについて情報交換が行われた他,日本側から,新たなツアーコースを提案するなど双方向のやりとりが行われました。
 クルーズ船社からは「全ての港と,港湾インフラや将来の配船に関する充実した議論ができた」,「クルーズ船の配船計画を立てるにあたり,寄港地の視察をしたい」等のコメントや要望があり,将来のクルーズ船の寄港につながる具体的な内容になりました。
 主催者側が希望して設けた商談の機会でしたが,クルーズ船社から次々と質問が出るなど,各20分の持ち時間では足りないほどで,クルーズ船社も強く求めていた機会であったと実感しました。

5 おわりに

 セミナーが開催された2020年2月6日は,新型コロナウィルスの影響が拡大し始めた頃ではありましたが,このクルーズセミナーに参加し積極的に情報収集をするクルーズ船社や旅行会社は,将来のビジネスチャンスを見ていることを強く実感しました。
 この状況が落ち着いた暁には,必ずや日本側の取組で回復できるよう,今後も日本各地を代表する港湾で連携し,世界のクルーズ業界へ積極的にセールスを行っていきたいと考えています。

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