グローカル外交ネット

令和元年7月29日

横浜市国際局アフリカ開発会議担当


 横浜市でのアフリカ開発会議の開催は,2008年の第4回,2013年の第5回会議に続き,3回目となります。横浜は,過去2回の会議開催を契機に,「アフリカに一番近い都市」として,アフリカとの交流・協力を重ねてきました。
 第7回アフリカ開発会議に向けては,「アフリカと横浜,あふれる力でともに未来へ」を本市の取組テーマとして,「国際技術協力の拡大」,「ビジネス支援の強化,女性の活躍推進」,「次世代育成・市民交流の充実」の3つの方向性に沿って取組を行っています。

1 国際技術協力の拡大

(写真1:水道技術研修) 水道技術研修

 国際技術協力では,水道,廃棄物管理,港湾などの分野に取り組んでいます。
 水道では,2018年度までに,アフリカ47か国から574名を研修員として受け入れ,また,13か国に71名の職員を派遣してきました。そして,2019年の6月から4年間,マラウイ国への専門家派遣を開始しました。
 廃棄物管理では,アフリカ各国関係者の視察を積極的に受け入れているほか,環境省・JICA・アフリカ各国と共同で設立した「アフリカのきれいな街プラットフォーム」を通じ,横浜市の廃棄物管理の経験や技術を紹介する研修等を行っています。第7回会議の開催に合わせて,プラットフォームの第2回全体会合が横浜で開催されます。
 港湾では,毎年アフリカ各国から研修員等を受け入れ,横浜港の整備開発状況や物流効率化の取組,維持管理・運営状況等を紹介しています。2018年度は,アフリカ19カ国から51名が横浜港を訪問しました。

2 ビジネス支援の強化,女性の活躍推進

 ビジネス支援として,毎年,JETRO,JICA等と連携し,アフリカのビジネス環境などを市内企業に紹介するビジネスセミナーを開催しています。また,市内企業が「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(ABEイニシアティブ)」の留学生をインターンとして受け入れることをサポートするなど,後押ししています。
 第7回会議に合わせて,JETRO主催で行われる,「日本・アフリカビジネスフォーラム & EXPO ビジネスEXPO」に本市ブースを出展し,市内中小企業の優れた製品,技術等を紹介します。
 女性の活躍推進では,第5回会議の際に,テーマ別会合「ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを通じたアフリカ開発の推進」が開催され,林市長は,横浜市がJICAと協力して女性のネットワークづくりに取り組むことを提案しました。それ以来,JICAと連携して「日・アフリカビジネスウーマン交流プログラム」を実施し,毎年アフリカ各国からビジネスウーマンの皆さんが横浜を訪れ,意見交換を行っています。
 第7回会議では,公式サイドイベントとして,シンポジウム「女性と少女が変えるアフリカの未来」を開催します。

3 次世代・市民交流の充実

(写真2)アフリカとの一校一国 アフリカとの一校一国
(写真3)「今のアフリカ」でのステージイベント 「今のアフリカ」でのステージイベント

 次世代を担う若者のアフリカへの理解促進や交流を進めています。アフリカ各国の大使による学校訪問等,市内小中学校80校でアフリカ34か国と交流する「アフリカとの一校一国」を実施しています。
 また,大学生等が,テーマ毎のグループワーク等を実施しながら現在のアフリカが抱える課題を議論する,「アフリカ開発学生会議in横浜」を開催し,5月に実施した最終セミナーでは,アフリカ開発会議の主催者(外務省等)に対し,政策提言を行いました。
 市民交流の充実としては,市内で開催される様々な大型イベントや,区民まつり等でアフリカの音楽やダンスのステージ等を行っています。今年5月には,駐日アフリカ外交団主催の「今のアフリカ」が初めて横浜で開催されるなど,多くの市民の皆様にアフリカに親しんでいただいています。
 また,7月24日からは,横浜市営地下鉄の駅をめぐる「一駅一国運動アフリカトラベル・スタンプラリー」を実施しています。
 8月は,「アフリカ月間2019」として,市内全域で約60のアフリカ関連イベントを開催し,横浜がアフリカで染まります。
 さらに,企業や団体の皆様には,「第7回アフリカ開発会議横浜開催連携事業」として,市内で様々なアフリカイベントを実施していただいています。昨年8月に開始してから,6月末までに49事業が認定されました。
 このように横浜市は,第7回会議に向け,様々なアフリカに関する取組を行い,市内における会議開催機運を盛り上げています。
 そして,会議の成功に貢献できるよう,開催都市としてしっかりと準備を進めていきます。参加者の皆様が横浜にお越しになるのを楽しみにしています。


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