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ホストタウンに届け!友好の証パナマハット
(東京都練馬区及び北海道北見市とエクアドル)
在エクアドル日本国大使館
2022年7月、森下敬一郎駐エクアドル日本国大使は、一時帰国の機会を利用し、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京2020大会)にてエクアドルのホストタウンに登録された東京都練馬区及び北海道北見市を訪問しました。
1 東京都練馬区の訪問
7月6日、森下大使はホストタウンの東京都練馬区を訪問し、前川・練馬区長を表敬しました。練馬区はエクアドルのパラリンピック選手団が大会の事前キャンプ地を探していたところ、大会開催都市の自治体として同選手団を迎え入れることとし、同国の共生社会ホストタウンに登録されました。前川区長を含む関係者との意見交換に際しては、森下大使より東京2020大会のお礼が述べられ、エクアドル・パラリンピック委員会が制作した選手からのビデオメッセージが放映されたほか、本年8月駐日エクアドル大使による練馬区訪問等が話題となりました。今回の訪問では、同委員会から練馬区に対して友好の証として贈られたエクアドルの名産品であるパナマハットが森下大使の手によって前川区長にも進呈されました(写真(1))。
2 北海道北見市の訪問
その後、森下大使は、7月14日~15日にかけて、大会組織委員会の紹介が登録のきっかけとなり、ホストタウンとして競歩とマラソンのエクアドル・オリンピック選手団の選手らを受け入れた北海道北見市を訪問しました。14日、森下大使は辻󠄀・北見市長を表敬し(写真(2))、関係者との意見交換のなかでエクアドル・オリンピック委員会からの感謝を伝えるビデオメッセージが放映されました(写真(3))。続く15日には、エクアドル選手団の受け入れに際して実際に使用されたスポーツ施設を視察しました。
北見市は冬季五輪で日本代表女子チームの活躍でよく知られるようになったカーリングなどのウィンタースポーツや陸上競技など多種目・通年化を目指したスポーツ合宿を積極的に推進しており、今後もエクアドルとの継続的な交流が実現されることが期待されます。同地においても、エクアドルの名産品であるパナマハットが森下大使より辻󠄀市長へ進呈されました。
3 エクアドルと東京2020大会
東京2020大会にはエクアドル史上最多となる56名の選手が参加し、パラリンピック大会では史上初のメダルを獲得(金1、銅2)、オリンピック大会でも史上最高数のメダル獲得となりました(金2、銀1)。東京2020大会はエクアドルの記録と記憶に刻まれる思い出深い大会となりました。
4 今後の展望
日本とエクアドルは、これまでもスポーツ分野で幅広い協力を展開してきました。日本は、エクアドルのスポーツ振興に積極的に携わっており、2014年「グアヤス県スポーツ連盟エヨ・ウラガ野球場及びエル・レクレオ野球場整備計画」や2016年には「チンボラソ県スポーツ連盟サブーン・スポーツ理学療法センター建設及び機材整備計画」などの支援を行っています。加えて、2021年1月に日本のスポーツ庁とエクアドルのスポーツ庁(当時。2021年5月に省に昇格)の間でスポーツ分野に関する協力覚書が署名され、今後もスポーツを通じての交流が期待されます。一方、エクアドルでは、空手や柔道をはじめ剣道、居合道、弓道、合気道など多岐にわたる武道団体が活動しており、2019年10月にはエクアドル国内の武道団体6団体との協力のもと合同武道デモンストレーションが開催されるなど、両国の親善に貢献しています。
エクアドルへの帰国後、8月18日、森下大使はパラシオス・エクアドル国スポーツ大臣と懇談を行い、今回のオリパラホストタウン訪問について報告し、今後も日・エクアドル間のスポーツ交流が続いていくことへの希望を述べました。これに対し、パラシオス・スポーツ大臣(東京オリンピックに際しては約2週間にわたり訪日し、競技観戦に留まらず室伏スポーツ庁長官や北岡JICA理事長らとスポーツ交流に関する意見交換を行ったほか、筑波大学のスポーツ施設を視察した)からも、人物交流を含む両国のスポーツ交流がより活発となることを願う旨発言がありました。東京オリンピック・パラリンピック競技大会のホストタウンとエクアドルとの交流は始まったばかりですが、日・エクアドル関係を草の根レベルで強化するきっかけとなっています。