グローカル外交ネット

令和3年10月19日

和歌山県企画部企画政策局国際課
西川史晃・是永隆宏・山下善夫

はじめに

 和歌山県北部に位置する紀の川市は、ベトナムよりベトナム蓮の苗、蓮の摘取用小舟が寄贈される等、長年にわたってベトナムとの間で蓮を通じた文化交流を重ねてきました。
 2019年6月、G20大阪サミット出席のため訪日中のグエン・スアン・フック首相(現国家主席)が紀の川市を訪問した際、二階俊博日越友好議員連盟会長との会談が行われ、両国の子供・青少年交流の重要性について言及がありました。これをきっかけとして、2020年1月、外務省が推進する対日理解促進交流プログラム「JENESYS2019」の一環として、和歌山県高校生がベトナムを訪問の上、クアンナム省高校生との交流や文化体験等を通じて、日本とベトナムとの関係について知見を深めました。また、時を同じくして、紀の川市から寄贈された大賀蓮の植樹式がクアンナム省にて開催された他、紀の川市とクアンナム省は、友好交流及び相互協力に関する覚書に署名しました。
 その後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、両国間の往来ができず、対面による交流が困難な状況となったことを受けて、対日理解促進交流プログラム「JENESYS」の一環として、今回オンラインによる交流が実現しました。

(写真1)ベトナム蓮と大賀蓮の蓮の花の咲き比べた写真 左:ベトナム蓮(於:紀の川市平池緑地公園)
右:大賀蓮(於:紀の川市平池緑地公園)

開催日時

 2021年9月7日(火曜日)10時00分から12時00分

参加者所属先・人数

  • 和歌山県高校生 23名
  • 橋本高校(5名)、粉河高校(3名)、日高高校(2名)、神島高校(6名)、
  • 熊野高校(3名)、新宮高校(4名)
  • クアンナム省高校生 20名
  • グエン・ビン・キエム高校(10名)、レ・タン・トン高校(10名)

交流内容

 冒頭、北山徹和歌山県国際担当参事、ホアン・クオック・チュン在大阪ベトナム総領事館領事の挨拶後、参加生徒は少し緊張した面持ちでしたが、創意工夫を凝らした自校の紹介、活発なディスカッションを行いました。和歌山県高校生の中には、浴衣姿で参加する生徒が見られた他、2020年1月にベトナムを訪問した生徒もおり、ベトナムでの思い出を語るとともに旧交を温める等、終始和やかな雰囲気の中、充実した交流となりました。
 また、岡本典子在ベトナム日本国大使館二等書記官、グエン・コン・タンクアンナム省教育訓練局次長、高月良和紀の川市地域創生課班長が、オブザーバーとして参加しました。

(写真2)浴衣姿の和歌山県高校生とクアンナム省高校生のオンラインでの交流の様子 浴衣姿で参加する和歌山県高校生とクアンナム省高校生
(写真3)モニター上に集まった生徒さんたちの記念写真の様子 集合写真

おわりに

 感染防止の観点から多くの制約がある中、参加生徒は交流を深め、友好の輪を広げました。オンライン等を通じた交流は有効な手段であると認めつつも、一日も早く収束して、直接の対面による交流が実現することを期待します。
 和歌山県では、次代を担いグローバル社会で活躍できるリーダーを育成するため、今後ともあらゆる機会を捉えて青少年の国際交流事業を積極的に進めてまいります。

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