グローカル外交ネット
インドネシア・バリ島・マス村から村長一行来町
島根県美郷町企画推進課
-
調印式で握手する嘉戸町長とダルマユダ村長
-
ゴミ処理施設視察
-
大和中学校でのスカイプ交流
島根県美郷町はインドネシア・バリ島のマス村と25年以上にわたる交流が続いています。
今年の1月には美郷町からマス村を訪れ,新たな友好交流の調印を結び,そして今年の5月27日から29日にかけては,マス村からダルマユダ村長一行が美郷町を来訪され,美郷町のごみ処理システムの研修や,技能実習生・特定技能の人材受け入れについて,相互の連携のもとに推進していくことを約束した連携協定書に調印しました。
美郷町とマス村の交流のきっかけは,1991年に美郷町が建設したカヌー博物館の開館イベントです。バリ島で今でも使われている,海のカヌー「ジュクン」製作を行ったことからで,1993年に友好交流協定を結んでからは,相互の訪問やマス村の高校生の短期留学受け入れ,美郷町の高校生の修学旅行,そして,技術研修生の受け入れなどを行ってきました。
一昨年には東京のインドネシア大使館から美郷町を訪問され,交流経過の聞き取りや,合併後に生まれた新たな「美郷町」で調印することを提案され,25周年という節目を迎えた今年の1月,マス村で調印更新を行ったところです。
マス村での調印式の際には,マス村が属するギャニアール県庁へも表敬訪問し,マス村のみならずギャニアール県とのネットワークが生まれるとともに,マス村やバリ島全体で表面化しているごみ処理問題への取り組み支援や,技能実習生,特定技能人材の相互連携による受け入れ,中学生によるインターネットを利用した交流などを行うことを約束したところです。
この度のマス村村長の美郷町訪問によりマス村で約束をしたもののひとつである,美郷町でのゴミ処理システム研修が実現したところです。
訪問日程
5月27日 | |
16時00分 | 村長一行,美郷町へ到着 |
町民の歓迎を受けながら美郷町役場庁舎へ | |
18時00分 | 歓迎式典・交流会 美郷町の郷土芸能 石見神楽を上演 |
5月28日 | |
9時00分 | ごみ処理研修 |
13時30分 | ごみ処理施設視察 |
15時00分 | トマトハウス見学 |
5月29日 | |
10時00分 | 大和中学校を訪問しスカイプでマス村中学校と交流 |
11時00分 | 美郷町を出発流 |
ごみ処理研修では、美郷町で行われている分別収集を説明し、実際のごみ袋の紹介やごみの収集場所を案内しました。
ダルマユダ村長は「分別方法の手引き」に感心され、マス村でもぜひ作成したいと意欲を示されました。
ごみ処理施設の視察に続いて訪れたのは水耕栽培のトマトハウスです。
日本の水耕栽培の技術を学んでインドネシアの農業革新につなげられるよう、技術実習生を派遣することも計画したいと述べられ、交流の新たな展開が期待されるところです。
最終日は、3月にも一度行った、マス村の中学生と美郷町の大和中学生のスカイプ交流を見学され、ダルマユダ村長は「今後もスカイプ交流を続けて、お互いの地域や文化の理解を深めていきましょう」と大和中学生の生徒に話しかけて美郷町の訪問が終了しました。
今回のマス村からの訪問は、美郷町とマス村が連携し相互の課題を解決していけることを確認しあったものでした。また、この度の歓迎式典には在大阪インドネシア共和国総領事館から、忙しい中にもかかわらずヌシアガ領事に出席いただき本当に感激をしました。
日本の中でインドネシアと友好交流をもつ自治体は7自治体あります。しかし、美郷町とマス村のような小さな自治体同士の交流はほかにはありません。
小規模であることを強みとして、顔の見える深い交流を今後も続けていきたいと改めて感じた交流行事でした。