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ブラジル・ポンタ・グロッサ市による姉妹都市提携の希望
令和5年9月5日
在クリチバ日本国総領事館
この度、ブラジル・パラナ州(State of Paraná)ポンタ・グロッサ市(Ponta Grossa)から、日本の兵庫県の地方自治体と交流活動を希望する旨の要望がありました。以下、ポンタ・グロッサ市の概要を紹介いたします。
1 市の概要
(1)人口・面積
人口 358,367人(2022年)
面積 2,068平方キロメートル(大阪府の面積とほぼ同じ)
(2)概要
- ポンタ・グロッサは、ブラジル南部パラナ州の東部に位置し、州内で4番目に人口が多い。
- 市内には、州内陸部最大の工業地区(Industrial Park)があり、機械金属、飲料、各種アグロインダストリー、木材加工等の分野で1,100社以上の国内外企業が操業している。
- 企業進出が盛んなこともあり、市内には各種高等・専門教育機関やスタートアップ企業の支援機関等もある。
- アグロビジネスも盛んで、穀物栽培、乳牛飼育、製粉業のほか、小規模農家による野菜、果実、養鶏も行われている。
- 道路交通では、州都クリチバとは110キロ、ブラジル第二の港湾で穀物輸出港として知られるパラナグア港とは200キロ、中南米最大の経済都市サンパウロとは530キロで結ばれている。
- 標高975メートルの高原地帯に位置し、年間の平均気温は17度で、最も暑い時期の平均は24度、最も寒い時期は13度で、年間を通じて過ごしやすい気候として知られる。
- ポンタ・グロッサがあるパラナ州と兵庫県は姉妹都市関係を構築しており、2020年に50周年を迎えた。
(3)歴史
- ブラジルがポルトガル王室の植民地であった時代、耕作可能な土地を増やすために、未開拓地の所有者は自身でその土地を耕作するか、カトリック教徒で資金力を持つ植民者に対して、開拓のために適正な価格で貸し出さなければならないという制度が存在した。
- 先住民を除き、ポンタ・グロッサにおける最初の定住者は、同制度により1704年に土地を求めたポルトガル人のペドロ・タケス・デ・アルメイダの一団とされる。
- 同一団の入植後、教会が建設され、農業が発展して人口も徐々に増加し、ブラジル独立(1822年)直後の1823年、ポンタ・グロッサは教区へと昇格した。
- これに伴い、住宅や商業地区の建設が更に進み、1855年に村へ、1862年には市へと昇格し、パラナ州内陸の重要都市として発展を続けた。
- ブラジル南東部・南部における鉄道の開通もあり、19世紀後半から20世紀前半にかけ、ドイツ人、イタリア人、ポーランド人、ウクライナ人、ロシア人、シリア人、レバノン人等の入植も進み、ポンタ・グロッサは経済的、文化的に更なる発展を遂げた。
- 最初の日本人移住者は1930年代にポンタ・グロッサに到着した。その後、1960年代前半に大豆、ジャガイモ等の栽培が軌道に乗ると、日本人移住者の入植が進み、ポンタ・グロッサ日伯文化体育協会も設立された。同協会は、現在も日本文化の普及・発信、会員間の親睦等の活動を行っている。
2 観光
(1)名所
- ブラッコ・ド・パドレ洞窟
- マリキーニャの滝
- サンジョルジ峡谷と滝
- サンタナ司教聖堂
- ヴィーラ・ヴェーリャ・パラナ州立公園
(2)名産
- 串ランプ肉
3 交流を希望する国・地域
- 兵庫県
4 希望する交流内容
- 兵庫県内の自治体であること。
- 姉妹都市関係の構築後は、人的交流、文化交流等を行いつつ、技術交流も行い、経済関係の強化も進めていきたい意向。