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令和5年2月24日

埼玉県 さいたま市 都市戦略本部 未来都市推進部

 埼玉県さいたま市は、2022年11月22日から24日の3日間、「さいたまサステナブル都市サミット E-KIZUNAグローバルサミット」を同市内において、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド方式で開催しました。

1 本サミットの目的

 SDGsの目標年である2030年までの10年は、未来への分岐点です。革新的なエネルギー政策、AIやIoTなど先進的な技術を活用したサービスを提供するスマートシティの構築により、脱炭素社会の形成にとどまらず、気候危機にも適応したレジリエント(強靱(きょうじん))な社会の形成が求められています。

(写真1)集合写真 サミット登壇者の集合写真

 こうした中、さいたま市は「持続可能な都市の実現に向けて、今、わたしたちがすべきこと」をテーマに、国内外の都市と互いに連携し、「経済・社会・環境」が好循環する持続可能な都市を実現するための効果的な政策や知見について、意見交換及び情報共有を行うとともに、パートナーシップを強化し、脱炭素社会の実現に寄与することを目的にサミットを開催しました。
 イクレイ日本(持続可能な未来の実現に取り組む2,500以上の都市や地域からなる国際的なネットワークの日本事務局)との共催のもと、海外9か国、15都市(米国ピッツバーグ市、ドイツ・ニュルンベルク市、豪州メルボルン市等)をはじめ、国内22都市や50企業、団体など、300名を超える皆様にご参加いただきました。

2 プログラム概要

 1日目には、基調講演としてジノ・ヴァン・ベギン・イクレイ世界事務局長と武内和彦地球環境戦略研究機関(IGES)理事長に登壇していただきました。また、全体セッション「グローバルな課題と地方公共団体の役割」では、G7加盟国の大都市連合組織で構成されるUrban7の活動について、G7前議長国であるドイツのマンハイム市長、ミュンスター市長他から、2023年のG7議長国である日本の都市に対する期待が示されました。

(写真2)4人の登壇者 分科会の様子

 2日目は、エネルギー、モビリティ、スマートシティ、レジリエンスの分野から専門家をファシリテーターにお迎えし、6つの分科会を開催し、各都市の施策の紹介や、持続可能な都市の実現に向けたディスカッションを行いました。

分科会のテーマ
分科会1:地域RE100の実現と地域マイクログリッドの構築
分科会2:持続可能な都市のための次世代モビリティサービス
分科会3:気候変動に適応したレジリエントな都市づくり
分科会4:脱炭素社会へ向けた次世代エネルギー戦略
分科会5:モビリティのZero Emissionへの挑戦
分科会6:公民連携によるデータ利活用型スマートシティの持続的な発展
(写真3)写真を撮る様子 大宮盆栽美術館で写真を撮る参加者

 3日目は登壇者向けに、さいたま市の取組と伝統文化の両方を体験できるテクニカルツアーを実施しました。再生可能エネルギーの実質100%を実現したスマートホーム・コミュニティ街区のほか、さいたま市が誇る日本の伝統文化である盆栽を紹介する「大宮盆栽美術館」を見学しました。

 本サミットの参加者からは、「分科会のセッション内容がとても興味深かった」「(同時開催されていた)他の分科会にも参加したかった」「大宮盆栽美術館が素晴らしかった。家族を連れてまた来たい」といった声を頂きました。

3 今後の展望

 本サミットでは、昨今の国際動向をはじめ、国や関係機関、都市の取組などが共有されるとともに、都市間連携や国と都市との連携を強化していくことの重要性が強調されました。これをきっかけとして、今後、いっそう都市が協力しながらそれぞれにおいて持続可能な都市の実現に向けた取組を進め、これらの取組の輪が広がっていくことを期待しています。

参考情報
会議の様子は、2023年3月末日までYouTubeで配信しています。是非、ご視聴ください。
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