グローカル外交ネット

令和7年1月22日
第一部 プレゼンテーションの様子(左上から、堺市、沖縄県、日光市、上勝町)
  1. 1月20日、外務省は、大阪府堺市、沖縄県、栃木県日光市及び徳島県上勝町との共催で、令和6年度地域の魅力発信セミナーを都内の八芳園において開催し、駐日外交団、駐日外国商工会議所、民間企業等の関係者約90名が参加しました。
  2. 第一部 地方自治体によるプレゼンテーション
     冒頭、外務省から山本幸三外務省参与(地方連携担当)が開催の挨拶を行い、その後、共催の4自治体によるプレゼンテーションが行われました。
     まず大阪府堺市は、堺市の見どころとして、世界遺産にも登録されている古墳を紹介した後、古くから伝わる金属加工技術の発展の過程で培われた、優れた鍛冶技術を基礎とした堺打刃物、自転車産業及び伝統産業である注染(ちゅうせん)といった堺市の産業をPRしました。さらに、堺の歴史的人物であり、わび茶の大成者として知られる千利休から続くお茶の文化等を紹介しました。
     沖縄県は、琉球王国から続くこれまでの沖縄県の歴史に触れ、第二次世界大戦での凄惨な体験を通し、平和を希求する「沖縄のこころ」の国内外への発信の取組を紹介しました。また、アジア・太平洋地域の平和構築と相互発展に向けた積極的な地域外交、観光、経済振興の取組、及び沖縄独自の豊かな自然、伝統文化・芸能、優良県産品等についてPRしました。
     栃木県日光市は、華厳の滝や鬼怒沼等の豊かな自然、世界遺産「日光の社寺」や日光杉並街道といった華やかな歴史及び鬼怒沼ハイキングや伝統工芸の日光彫体験といった賑わう文化等多様な魅力ある資源を紹介するとともに、昔から広く親しまれる、湯波、そば、水ようかんに加え、チョコレートを活用した新たなプロジェクト「CHOCOTTO NIKKO」等日光市が誇る食の魅力をPRしました。
     徳島県上勝町は、樫原(かしはら)の棚田や山犬嶽(やまいぬだけ)等の自然、阿波踊り、豊かな自然を活かした葉っぱビジネス「いろどり」や食文化等を紹介しました。また、ゼロ・ウェイストセンターを活用した廃棄物削減を推進するための各種取組を紹介するとともに、日本の平均リサイクル率約20%と比較して上勝町では80%と非常に高いリサイクル率を達成している旨PRしました。
各ブースでの外交団等の様子(左上から、堺市、沖縄県、日光市、上勝町)
  1. 第二部 交流会
     大阪府堺市は、ステージにおいて八芳園料理人が大根のかつらむきを実演する中、堺打刃物の切れ味について市職員が説明し、ブースにおいては野菜の飾り切りを見せながら、野菜に付けるディップや煎茶、抹茶飴を紹介し、観光PRを行いました。
     沖縄県は、同地発祥の沖縄空手の型等を披露し、ブースでは瓦割り体験を行い参加者と交流しました。また、スタートアップ企業や沖縄科学技術大学院大学(OIST)の紹介、あぐー豚、ヤイトハタ、黒糖など地元産品の試食、泡盛の試飲を行ったほか、リゾート地としての魅力のPRも行いました。
     栃木県日光市は、伝統芸能である輪王寺の強飯式(ごうはんしき)を演目としてステージで紹介し、伝統工芸品の日光彫の実演や体験を行いながら交流しました。また、しゃりまんてん(お米)、鱒、湯波などの特産物の試食や地酒の試飲を行い、日光の観光地としての魅力もPRしました。
     徳島県上勝町は、町に関するクイズを出題して来場者に回答してもらうなどしながら上勝町の魅力をPRし、ブースにおいては、阿波番茶、甘酒、日本酒の試飲、棚田米おにぎりやゆこうポン酢と椎茸の試食、地元の杉を使用した自然素材生地の紹介などを行いました。
     駐日外交団等の参加者は、各自治体の魅力に触れ、ブースで自治体関係者と交流を行いました。
  1. 本セミナーは、駐日外交団等の参加者が大阪府堺市、沖縄県、栃木県日光市及び徳島県上勝町の多様な魅力について理解を深めるとともに、共催自治体と参加者の交流の促進につながる機会となりました。

(参考)
 地域の魅力発信セミナーは平成20年度から実施しており(注)、今回が30回目の開催となります。
(注)令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により実施を見送った経緯があります。

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