平成18年6月
6月1~2日、ブラジリアにて開催された原子力供給国グループ(NSG)総会の概要は以下のとおり(注)(NSG参加国は45ヶ国で欧州委員会がオブザーバー参加)。
ブラジルがNSG新議長国として選出された。ブラジル政府を代表して、ギマランエス外務次官からの開会の挨拶が行われた。
(1)現在の拡散の課題に関する情報交換及び分析を行った。
(2)参加国による物資及び技術の輸出が核開発計画に資することのないよう厳格な措置をとることを要請した。
(3)NSGガイドライン・パート1及び同パート2、並びにリスト対象外ではあるが懸念される計画に利用される可能性がある機微技術及び関連アイテムの生産者リストを継続的に見直すことの意義につき協議。
(4)国連安保理決議1540が大量破壊兵器、同運搬手段及び関連物資の拡散防止に重要な役割を果たしていることを認識。
現在の拡散の課題として、主にイランに関する情報交換が行われた。参加国はIAEAがイランに対しその任務を引き続き遂行することを支持するとともに、イランに対しIAEAに十分に協力するよう要請した。また、参加国は、本件解決には信頼醸成措置が重要であると認識し、イラン核問題の外交的解決を目指して様々な場で進められている各種プロセスに支持を表明した。
参加国政府の輸出管理を強化するため、NSGは、とりわけ以下の措置を決定した。
(1)NSG内での情報共有のためのガイドラインの見直し。
(2)NSG協議グループ(CG)内での、IAEA追加議定書にかかる議論の継続。
(3)NSGガイドライン・パート1に、濃縮施設用に特に設計されたバルブを含む。
(4)「機微技術に係るワークショップ」の成果をNSG議長アウトリーチ活動に含む。
(1)NSG非参加国のNSGガイドライン遵守。
(2)機微な機材及び技術の移転に係る制限に関するNSGガイドラインの更なる強化。
(3)情報交換向上のためのNSGの内部手続きの改訂の可否。
(注)同総会にて発出されたプレスステートメントについては、http://www.nuclearsuppliersgroup.org/Leng/PRESS/2006-07-Brasilia.pdf を参照。
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