軍縮・不拡散

(仮訳)

2010年NPT運用検討会議に関する緊急閣僚声明
「核兵器のない世界」のビジョンを支持する閣僚による結束の呼びかけ

2010年5月27日
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 我々,豪州,オーストリア,ドイツ,日本及び韓国の外相並びにニュージーランドの軍縮・軍備管理担当大臣は,国際的不拡散体制の中核をなし,核軍縮の追求の礎であるNPT(核兵器不拡散条約)に対する我々の共有されたコミットメントを再確認する。かかる精神に基づき,我々は,2010年NPT運用検討会議運用検討会議議長に対する潘基文国連事務総長のメッセージの中で示された見解を強く支持する。

 我々は,2010年NPT運用検討会議が,グローバルな不拡散体制に対する山積する挑戦に効果的に対応し,NPTの権威を再確認する機会を提供していることを強調する。近年の後退を受け,我々は会議において,相互に補完するNPTの3本柱のそれぞれを強化するバランスのとれた成果文書を採択し,コンセンサスにより前向きな具体的措置のパッケージに合意することの重要性を繰り返す。

 一方,会議では,数週間にわたる激しい議論を経た現在も,最終文書案に関する意見の相違が未だ残されている。我々すべてがそれぞれの役割を果たさなければならない。核兵器国と非核兵器国は,条約に基づく自らの義務と責任を有している。意見の収斂のため,我々は違いを乗り越え,政治的意思を結集しなければならない。2005年の会議の失敗を再び繰り返してはならない。

 このため,我々は緊急にすべての締約国に対し最大限の柔軟性と協力の精神を示すよう要請する。会議は,核兵器のない世界に向けた機運を強化するための力強い政治的シグナルを発出しなくてはならない。会議終了までの残された日々,すべての市民と将来の世代に核兵器のないより安全で平和な世界を提供するためのこの機会をいかすよう,精一杯努力しようではないか。

スミス豪州外務大臣
シュピンデルエッガー・オーストリア外務大臣
ヴェスターヴェレ独外務大臣
岡田日本国外務大臣
テ・ヒューヒュー・ニュージーランド軍縮・軍備管理担当大臣
柳韓国外交通商部長官

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