軍縮・不拡散

(仮訳)

NPT運用検討会議に関する日豪外相共同声明

2010年6月2日
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 岡田克也日本国外務大臣とスティーブン・スミス豪州外務大臣は,先週末までニュ-ヨークにて開催されていた,2010年NPT運用検討会議が成功裏に終了したことを共に歓迎する。

 2005年の会議とは対照的に,2010年の会議では,核軍縮・不拡散体制へのグローバルで強力なコミットメントである包括的で前向きな最終文書を全会一致で採択した。

 同会議では,NPTが核軍縮・不拡散体制の基礎であることが再確認された。また,同会議では,核軍縮,核不拡散,原子力の平和的利用というNPTの中核的原則を強化するバランスのとれた64の措置に,前例のない形で合意がなされた。

 特に,我々は,核兵器国が核兵器を削減し,最終的に廃絶するとコミットしたことを歓迎する。

 また,我々は,核兵器国が自らの約束の実施について2014年の準備委員会に報告し,2015年の運用検討会議で次の措置を検討するとされたことを含め,より安定し安全な「核兵器のない世界」に向けた具体的かつ実践的な措置として,多くの詳細かつ具体的な行動に参加国が合意したことを歓迎する。

 また,我々は,2012年に中東におけるあらゆる大量破壊兵器の存在しない地帯の創設に関する国際会議を開催する旨のコミットメントに留意する。このコミットメントは、コンセンサスに基づいた結果の達成にあたり決定的に重要なものであった。

 日本と豪州は,運用検討会議の前及び期間中,緊密に協力し,特に積極的かつ建設的な役割を果たした。日豪共同パッケージ提案を含むこうした共同の取組が最終文書に反映されることとなった。

 運用検討会議の終盤において,日本のイニシアティブにより,我々は共同で閣僚声明を発出し,会議の成功を確保するために最大限努力し,さらなる柔軟性を示すよう締約国に呼び掛けた。

 また,我々は,日豪のイニシアティブであり,両国から共同議長を輩出した核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)報告書が,高い関心を集め,運用検討会議に対する思慮深く実践的な貢献として,広く賞賛されたことに留意する。

 日本と豪州は,核不拡散・核軍縮において積極的に行動し,成果を上げてきた誇るべき長い実績がある。我々は今後,この前向きな機運を維持し,この実績とNPT運用検討会議の成果をさらに発展させていく決意である。

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