平成20年6月30日
6月30日、午後2時から約30分間、町村官房長官は、公賓として訪日中の潘基文(パン・ギムン)国連事務総長と会談を行ったところ、概要以下のとおり。
町村官房長官より、中国四川省やミャンマーの被災地を訪問するなど、潘事務総長の活躍に言及したところ、潘事務総長より食糧危機や気候変動の問題もあり、忙しくしている旨述べた。
潘事務総長より、TICAD IVの成功をお祝いする、G8サミットの議題は国連としての優先事項と一致しており、G8サミットにおける日本の指導力に期待している旨述べた。これに対し、町村官房長官より、福田総理は気候変動問題に熱心に取り組んでおり、G8としても努力し、2009年のコペンハーゲンでの締約国会議(COP15)に向けて具体的な成果を挙げたいと考えている旨述べた。
町村官房長官より、ローマで開催されたFAOハイレベル会合における潘事務総長の指導力に敬意を表すると述べたのに対し、潘事務総長は食糧問題については、食糧の需給ギャップの解消という短期的取組と、食糧生産性を高めるという中・長期的取組の双方が必要である旨述べた。
町村官房長官より、日本は常任理事国入りする資格があり、安保理改革に向けた潘事務総長の指導力に期待する旨述べたのに対し、潘事務総長は、現在、国連総会議長の下で議論が進められているが、国連加盟国間で安保理改革の必要性については一致がある、ニューヨークに戻ったら総会議長とも改めて話をしてみたい旨応えた。
潘事務総長より、日本のODAの減少について言及があり、日本がより大きな役割を果たすことを期待している旨述べた。