平成22年4月14日
3月30日・31日、マレーシアのプトラジャヤにおいて、日本、マレーシア両政府及びアジア・アフリカ法律諮問委員会(AALCO)の共催により、「国際刑事裁判所(ICC)規程検討会議に関する法律専門家ラウンド・テーブル会議」が開催された。会議には、ブルネイ、中国、インド、インドネシア、イラン、日本、ケニア、マレーシア、フィリピン、カタール、韓国、シンガポール、オマーン、タイ、タンザニアの計15か国のICC問題又は関連分野の法律専門家が出席し、本年5月31日から6月11日までウガンダのカンパラで開催される検討会議の議題につき活発な議論が行われた。概要は以下のとおり。
(1) 開会セッションにおいて、ICCの日本人判事である尾﨑久仁子判事が講演(PDF)を行い、ICCの刑事司法制度及び活動の現況に関する講演を行い、出席者に対してICCの最新の状況を伝達した。
(2) 同じく開会セッションにおいて、石垣泰司大使(外務省参与、現AALCO委員)が基調講演(PDF)を行い、規程検討会議の議題である侵略犯罪の新設、第124条の見直し、非国際武力紛争における毒物兵器等の使用の犯罪化(ベルギー提案)、刑の執行の強化(ノルウェー提案)、ストックテーキング(補完性、協力、被害者問題、和平と正義)の概要と論点を説明し、議論の土台を提供した。
(3) 1)ストックテーキング、2)侵略犯罪及び③その他の議題の3つのワーキング・セッションにおいて、15か国の出席者が各議題や日本、ケニア及び韓国のICC規程批准時の課題等について活発な意見交換を行い、ICC規程非締約国の間でいかにICCへの関心が高いかが看取された。
(1) 第1セッション(30日午前): 「ストックテーキング」
(2) 第2セッション(30日午後): 「侵略犯罪」
(3) 第3セッション(31日午前): 「第124条の見直し、ベルギー提案、ノルウェー提案」
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