
ボコバ・ユネスコ事務局長の訪日(世界遺産条約採択40周年記念最終会合)
(概要と評価)
平成24年11月9日
1.概要
- (1)ボコバ・ユネスコ事務局長は,11月5日~8日,京都において開催された世界遺産条約採択40周年記念最終会合(11月6~8日)への出席のため訪日した。
- (2)本邦滞在中,会合及び関連行事に出席するとともに,世界遺産関連では,「明日の京都文化遺産プラットフォーム主催座談会」に出席し,世界遺産をテーマに,松浦前ユネスコ事務局長,本年3月にユネスコ親善大使に任命された千玄室ユネスコ親善大使(裏千家前家元),京都府知事,京都市長等との公開意見交換を行った。ユネスコとのパートナーという観点から,京都大学においてユネスコと京都大学との間の学術交流協定の締結を行ったほか,ユネスコのパートナーとなっている日本企業ともパートナーシップ強化を確認した。また,京都大学では「学びと文化遺産のパートナーシップ」をテーマとした講演も行い,さらに,神戸大学の国際シンポジウム「Women in Science and Education」において講演を行うとともに,若手女性科学研究者との意見交換等を行った。
2.評価
- (1)ボコバ事務局長が世界遺産条約採択40周年記念最終会合に出席することを通じ,ユネスコ及び世界遺産条約分野における我が国のプレゼンスを高めるとともに,我が国の文化遺産及び自然遺産の保護に対する積極的な国際貢献を広く世界に知らしめることができ,昨年11月以来世界遺産委員会委員国を務める我が国の世界遺産条約への積極的な取組を印象づけることができた。
- (2)また,ボコバ事務局長が,京都大学及び神戸大学で講演を行ったこと,明日の京都文化遺産プラットフォーム主催座談会に出席したこと等を通じ,我が国とユネスコとの協力体制,世界遺産条約の意義及び重要性等を直接一般市民にも訴える機会となった。ユネスコの活動への一般的な理解促進及び日本・ユネスコ関係の一層の緊密化に寄与した。
【参考】世界遺産条約採択40周年記念最終会合
世界遺産条約が採択40周年を迎えた本年,世界各地で開催された関連記念行事の最終会合として,日本政府主催(外務省,文化庁,環境省及び林野庁の共催)のもと,ユネスコ世界遺産センターの協力を得て,我が国の世界遺産所在地のひとつである京都において開催。3日間にわたる会合において,世界遺産条約の過去,現在,将来について議論し,同条約の課題への取り組みを念頭に,今後10年間に向けた同条約の将来の方向性を提言する成果文書「京都ビジョン」が発表された。