軍縮・不拡散

化学兵器禁止機関(OPCW)第15回締約国会議
(概要と評価)

平成22年12月

(写真)化学兵器禁止機関(OPCW)第15回締約国会議

1.概要

  1. (1) 2010年11月29日~12月3日,化学兵器禁止機関(OPCW)第15回締約国会議がオランダ・ハーグにおいて開催され,我が国を含む締約国127か国が参加しました。また,未締結国であるイスラエル(署名済み)がオブザーバーとして参加しました。
  2. (2) 我が国からは,肥塚隆駐オランダ大使を代表団長とし,今給黎学外務省生物・化学兵器禁止条約室長等が出席しました。

2.評価

  1. (1) 今次締約国会議は,アフメット・ウズムジュ事務局長の就任後,初めての締約国会議となりました。ウズムジュ事務局長は,ステートメントにおいて,特に,化学兵器の廃棄の進展による検証活動の減少を踏まえたOPCWの将来についての検討やテロリズム等の新たな安全保障上の脅威への対応の必要性等について言及し,今後のOPCWの課題に対して,強いリーダーシップをもって取り組んでいく姿勢を表明しました。
  2. (2) 肥塚駐オランダ大使が行った一般演説においては,化学兵器禁止条約の国内実施強化への我が国の支援について述べるとともに,OPCWの将来を巡る議論,中国遺棄化学兵器の問題を含め,引き続き積極的にOPCWの活動に参加していく姿勢を表明しました。
  3. (3) 会期中,執行理事会理事国(2011年5月12日から2年間の任期)の選出が行われ,アジア地域からは,我が国のほか,中国,インド,韓国,マレーシア及びサウジアラビアが選出されました。
  4. (4) 予算については,総額7,455万ユーロの2011年予算が採択され,6年連続で名目ゼロ成長が達成されたことは高く評価できます。
  5. (5) 2011年は国連国際化学年であり,2011年9月に「国際協力及び化学の安全・セキュリティー」と題した国際会議をOPCWが開催する予定であることが表明されました。

3.今後の予定

 2011年においては,4回の執行理事会(2月15日~18日,5月3日~6日,7月12日~15日,10月4日~7日)及び第16回締約国会議(11月28日~12月2日)が開催される予定です。

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