軍縮・不拡散

「小型武器決議案」の第65回国連総会及び同第一委員会における採択

平成22年12月9日

 我が国がコロンビア及び南アフリカと共同で提出した小型武器決議案「あらゆる側面における小型武器の非合法取引」の国連第一委員会及び国連総会における採択の結果は、以下のとおり。

1.投票結果の詳細

(1)第一委員会(採択日本時間10月30日(米国時間29日))

 決議全体(L.32)は、賛成167、反対0、棄権1(メキシコ)の圧倒的多数で採択された

:メキシコは、国境管理及び国連小型武器行動計画のフォローアップ・メカニズムに言及した修正案(L.61)を提出したが、賛成19-反対54(我が国を含む)-棄権70で否決された。)

(2)国連総会(採択日本時間12月9日(米国時間8日))

 コンセンサスで採択された。

:メキシコが「賛成」に転じたことによりコンセンサスで採択。なお、昨年はイランが分割投票を求め、決議全体も投票にかけられたが、反対・棄権ゼロで採択された。)

2.内容

 最近の紛争で主な武器として使用され、実際に人を殺傷しているのは自動小銃などの小型武器であり、紛争終了後の人道援助活動や復興開発を阻害し、紛争の再発、犯罪の増加等を助長する原因となっている。

 このような問題に対処するため、本年の決議は、第4回国連小型武器隔年会合(本年6月開催)報告書で強調された対策の実施を各国に呼びかけるとともに、2011年の政府専門家会合及び2012年の運用検討会議に向けた取組を提示し、小型武器問題の解決に向けた国際的な取組に貢献するものとなっている。

【参考】
 1995年1月にブトロス・ガーリ国連事務総長が対人地雷や小型武器のいわゆる「ミクロ軍縮」を提唱したことを受け、我が国は第50回総会(1995年)に初めて小型武器決議案を提出し、採択された。その後第52回総会(1997年)から現在に至るまで毎年決議案を提出している(2001年以降はコロンビアと南アフリカが原共同提案国として参加)。本年は、コロンビアが決議案の起草・調整国となった。
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