
特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)
2010年第1回政府専門家会合
(概要と評価)
平成22年4月19日
1.概要
- (1) 4月12日から16日、ジュネーブにて、特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)政府専門家会合が開催された。我が国からは、須田軍縮代表部大使を団長として、中山軍縮代表部公使、松浦外務省通常兵器室長、防衛省関係者が出席した。
- (2) 今次会合においては、各国の立場の差が大きい一般的禁止及び規制、移行期間、軍事技術的事項等について集中的な議論が行われた。
- (3) 今後議長テキストがまとめられ、6月の非公式協議及び8月の第2回政府専門家会合において、合意に向けて議論が行われる予定。
2.評価
- (1) クラスター弾の使用等を禁止するための法的文書(議定書)を作成するための交渉は2006年よりCCWの枠組みで実施されている。昨年の締約国会議において、本年も交渉を継続することが決定され、今次会合は本年に入り初めて開催されたもの。
- (2) 我が国は、昨年7月にクラスター弾に関する条約(オスロ条約)を締結し、同条約は本年8月1日に発効する。我が国は、オスロ条約の普遍化を重視すると同時に、CCWの枠組みにおいてもクラスター弾がもたらす人道上の懸念に効果的に対処するための議定書を作成することを重視している。
- (3) 今次会合は、各国の立場に相違のある論点につき改めて検討し、各論点につき集中的な協議を行うことにより、今後の交渉妥結に繋げようとするもの。我が国としては、一連の交渉を通じて形成された土台を活かしつつ、実効性のある新たな議定書が早期に作成されるよう、引き続き積極的な貢献を行っていく考えである。