平成24年2月18日
2月13日~17日,ニューヨーク国連本部において,本年7月に開催予定の武器貿易条約(ATT)国連会議(交渉会議)に向けた第4回準備委員会が開催されたところ,概要以下のとおり。
2009年の国連決議(我が国共同提案国)に基づき,2012年国連会議に対し,「通常兵器の移譲について高い国際共通基準を設定する条約に必要な要素について勧告すること」を目的に開催された4回の準備委員会のうち最後のもの(議長:モリタン・アルゼンチン大使)。
これまで3回の準備委員会では,条約に盛り込むべき要素について議論が行われた。そのため,今回は,国連会議の議題,手続規則,会議の参考文書など,主として国連会議における手続事項について議論が行われた。最終日である17日には,これらの勧告事項を含む準備委員会の報告書が全会一致で採択され,これにより,本年7月の国連会議の開催準備が整い,条約作成に向けたプロセスが進展した。
我が国は河野外務省通常兵器室長を代表団長とし,積極的に会議に参加。また,副議長として議長を補佐するとともに,国際NGOとの意見交換も積極的に行った。
武器貿易条約国連会議は,7月2日から27日までニューヨーク国連本部において開催される。
ATT構想とは,通常兵器の国際的な移譲を管理するための国際的共通基準を定める条約を作成しようという構想で,通常兵器の移譲に関する管理の強化を目指すもの。我が国は,国際紛争等の助長を回避し,かつ,幅広い国の参加も得られるような実効的な国際約束の作成を目指すべきとの立場から,ATTに関する作業に積極的に参画している。