女性
「G7広島サミットフォローアップ:GEAC報告書発表シンポジウム ジェンダー平等と女性のエンパワーメントに向けて」の開催(結果)
令和5年12月13日


12月13日、午前10時から約2時間、国際連合大学5階エリザベス・ローズ国際会議場において、「G7広島サミットフォローアップ:GEAC報告書発表シンポジウム ジェンダー平等と女性のエンパワーメントに向けて」を実施したところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、上野通子内閣総理大臣補佐官(女性活躍及び高齢者・消費者対策担当)は、開会の辞において、日本は本年、G7議長国として様々な場面においてG7によるジェンダーの問題に関する取組を主導してきたことを紹介しつつ、今後も、GEACの助言も踏まえ、一層のジェンダー主流化に取り組む旨を述べました(今福孝男外務省総合外交政策局参事官による代読)。続いて、上川陽子外務大臣から、ビデオメッセージで、本年5月に開催されたG7広島サミットにおいて日本から提案しG7首脳の賛同を得た「ネクサス・アプローチ」に触れ、今般発表されたGEACの最終報告書の提言はG7の考えとも一致するものであるとした上で、なかでも女性・平和・安全保障(WPS)の完全な実施の確保が提言に含まれていることを歓迎しました。
- 次に、GEAC委員を代表して、エドウィジ・ニュエンス European Women on Board 議長、サラ・サンズ・ブリティッシュカウンシル副理事長、マキシム・ウィナト UN Women 東・南部アフリカ地域事務所長、及びメレーン・バービア・ジョージタウン大学 女性・平和・安全保障研究所長(元米国国際女性問題担当大使)から、それぞれ、最終報告書を構成する4つの柱である「経済的エンパワーメント」、「教育」、「平和構築」、「データ」に関する発表を行いました。各発表者は、それぞれの柱について、ケーススタディ及びベストプラクティスを踏まえつつとりまとめた、G7首脳に対する提言を紹介しました。
- 続いて、上記4名に、カロリーネ・ファーベルガー氏(会長、役員、投資家)、黒田玲子東京大学名誉教授/中部大学特任教授、アンダ・サパルダン氏(Sehati TeleCTG共同創業者)も加わり、白波瀬佐和子GEAC議長(東京大学教授)の下、合計8名のGEAC委員が、報告書の内容について、ジェンダーに知見を有する各分野の専門家としての視点を交えて議論を展開しました。これを受けた質疑応答においては、会場の参加者からの質問にGEAC委員が応じ、活発な意見交換が行われ、白波瀬議長が議論を総括しました。
- 最後に、チリツィ・マルワラ国連大学学長の挨拶に続き、齋木尚子外務省参与(女性担当大使)が閉会の辞において、GEACへの敬意と、報告書をまとめ上げた白波瀬議長に謝意を述べつつ、来年以降もGEACがG7プロセスにおいて益々大きな役割を果たすことへの期待を表明し、シンポジウムを締め括りました。
(参考1)GEAC(The Gender Equality Advisory Council)
GEACは、G7の首脳に対してジェンダー平等に関する提言を行う外部諮問機関。2018年に、当時のG7議長国であるカナダが発足させ、以降、例年G7議長国が招集し、GEACからは、議長国首脳に対して、ジェンダー平等の実現と女性のエンパワーメントの促進に向けた提言が提出されてきた。
本年も、G7や国際機関から、ジェンダー分野で活躍する14名の委員が招集され、G7広島サミットに先立つ5月8日、岸田総理大臣に対して提言を提出している。
(参考2)GEAC最終報告書「包摂的、平和的、 公正な社会のためのジェンダー主流化」
G7議長国首脳として岸田総理が招集した2023年のGEACメンバーによる最終成果物。
ジェンダー主流化の促進に向けて、「経済的エンパワーメント」、「教育」、「平和構築」、「データ」の4つの柱について、ケーススタディ及びベストプラクティスを踏まえつつ、G7首脳に対し具体的施策を提言。
(参考3)別添