人道支援
世界人道サミットに関する閣僚級サイドイベント
1 白石和子女性・人権人道担当大使は,9月30日(水曜日)(現地時間)から「世界人道サミットに関する閣僚級サイドイベント」に参加しました。同会合には,主催者である潘基文国連事務総長,ダーヴトオール・トルコ首相(世界人道サミットのホスト国)が出席したほか,スロベニア首相をはじめ,スイス,スウェーデン,フランス,英国,米国等の19か国の代表や国際機関,地域機関,NGOの代表が発言を行いました。
2 会合冒頭,潘基文事務総長から,紛争や自然災害等の影響で人道支援を必要とする人々が急増していることなど世界が直面する厳しい人道状況を踏まえ,人道支援をより効果的かつ幅広い関係者を巻き込むものにするために革新的な方法を見出すことが必要であるとし,世界人道サミットを出発点として「誰一人取り残されない」ように,そして被災者を人道支援の中心に据えるよう国際社会が一丸となって努力を推進するべきである旨述べました。また,ダーヴトオール・トルコ首相から,多くのシリア難民の受け入れ国であり,また人道支援の主要ドナーであるトルコとして,世界人道サミットという歴史的な会合をホストすることを誇りに思う旨述べるとともに,世界人道サミットを,被災者の尊厳を守り,苦難を軽減するために国際社会が具体的な行動を起こす契機としたいとの発言がありました。
3 白石大使からは,人道支援を積極的に実施する国として,また自らが多くの災害を乗り越えてきた国として自らの知見を共有し世界人道サミットの議論に引き続き貢献していくことや,日本として,(1)人道支援と開発支援の連携,(2)災害に強い社会づくり,(3)女性の保護とエンパワーメントを重視していることを述べつつ,世界人道サミットが,危機に強い社会づくりや緊急事態へのより効果的な対応及び幅広い関係者の行動を促す契機となることへの期待を表明しました。
4 各国からは,人道原則や国際人道法を遵守することの重要性,人道支援と開発支援の連携,女性や子供など脆弱な立場にある人への配慮,被災者を人道支援の中心に据えること,災害事前準備や防災の取り組みがリスクを軽減する上で重要であることなどを強調する発言がありました。