女性

(WAW!2016フォローアップ)

平成29年4月5日
セッションの様子
  • プムズィレ・ムランボ=ヌクカ
    国連事務次長兼UN Women 事務局長
  • メラニー・バービア
    ジョージタウン大学
    女性・平和・安全保障研究所所長
  • ロバート・グラッサー
    国連事務総長特別代表(防災担当)

 2017年3月16日、昨年12月に開催された国際女性会議WAW!(WAW!2016)のフォローアップとして、第61回国連女性の地位委員会(CSW)サイドイベント「女性・平和・安全保障-女性のレジリエンスの促進-」を国連本部において開催しました。当日は、100名以上に及ぶ多くの聴衆が集まりました。

 オープニングでは、別所浩郎国際連合日本政府代表部特命全権大使の挨拶の後、プムズィレ・ムランボ=ヌクカ国連事務次長兼UN Women事務局長から、女性のレジリエンスの強化は重要であり、家族、コミュニティのレジリエンスにもつながることが強調されました。
 また、田中和徳自由民主党国際局長から、我が国の「女性が輝く社会」作りに向けた取組の紹介がありました。セッションに先立ち、山中燁子世界津波の日における対外発信特別大使が本サイドイベントの趣旨を説明しました。

 セッション1「紛争後復興における女性の経済的エンパワーメント」では、ジョージタウン大学、ケイト・スペード、欧州対外活動庁、国連UNITARの4名のパネリストがそれぞれの経験に基づき提言を行いました。EUによるジェンダー不平等の課題等に対処するための雇用主や労働者等に向けた取組や、民間企業によるデザインやロジスティック等の専門性を生かして、ルワンダの疎外されたコミュニティの女性をファッション業界で営利がある供給者へと育成するプロジェクトの紹介、また南スーダンにおける女性の経済的エンパワーメントにつながる取組事例や広島の女性による戦後復興の事例に基づき、今後は単なる経済活動への参加から本当の意味での女性の経済的エンパワーメントへのシフト、また成功事例を更に増やしていくことが必要である等の提言がなされました。

 セッション2「防災のための女性のレジリエンス強化」では、グラッサー国連事務総長特別代表(防災担当)がモデレーターを務め、JICA、米国連邦緊急事態管理庁、チリ住宅・都市計画省の3名のパネリストが各々の立場より、防災のための女性のレジリエンス強化に関する経験や教訓を共有しました。事前の防災投資により将来の災害時の経済的被害を軽減し、持続的開発を実現するためのJICAの取組、米国において災害発生時に地域女性団体が果たした役割、チリにおいてジェンダーアプローチを用いて緊急計画の実施状況を評価した事例等が紹介されました。また、更に取組を推進するため、女性の災害リスクを削減し、防災における女性のリーダーシップを促進することや、各国において女性の社会的役割を考慮した政策を策定することが重要である等の提言がなされました。

参加者

オープニング

  • 別所浩郎 国際連合日本政府代表部 特命全権大使
  • プムズィレ・ムランボ=ヌクカ国連事務次長兼UN Women事務局長
  • 田中和徳 自由民主党国際局長
  • 山中燁子 世界津波の日における対外発信特別大使

セッション1 紛争後復興における女性の経済的エンパワーメント

  • メラニー・バービア ジョージタウン大学女性・平和・安全保障研究所所長(モデレーター)
  • シドニー・プライス ケイト・スペードCSRシニア・ヴァイス・プレジデント
  • マーラ・マリナキ 欧州対外活動庁ジェンダー首席アドバイザー
  • 隈元美穂子 国連ユニタール広島事務所長

セッション2 防災のための女性のレジリエンス強化

  • ロバート・グラッサー 国連事務総長特別代表(防災担当)(モデレーター)
  • 竹谷公男 国際協力機構 上席国際協力専門員、東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS) 客員教授
  • ジェルリー・ベネット 米国連邦緊急事態管理庁(FEMA)応急対応・復興部 省庁間調整課長
  • ウヨア・ヴァスケズ・マルセラ・デル・トランジト チリ 住宅・都市計画省 地方事務所 都市計画基盤整備 地域整備計画担当官
共催
:日本政府、UN Women
後援
:ジョージタウン大学、EU、JICA、NATO、UNITAR、UNISDR

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