女性
WAW!2022コンセプトノート
「男女間の賃金格差の是正」
参加者(随時更新)

- キャシー松井 MPower Partners ゼネラル・パートナー(モデレーター)
- ボーク 重子 Shigeko Bork BYBS Coaching 代表
- カトリーナ・イラン・フォトバット 米国務省グローバル女性問題室シニアオフィシャル
- グエン・ティ・ガー BRGグループ会長
- 武田 佳奈 野村総研エキスパート研究員
- 轟 麻衣子 株式会社ポピンズ 代表取締役社長
- チャンタチョーン・ヴォンサイ ラオス女性ビジネス協会会長
- 沖山 七海 G7/G20 Youth Japan(ラポラトゥール)
- 林 伴子 内閣府経済社会総合研究所次長(リソースパーソン)
現状・課題
今も各国とも、女性の賃金が男性に比べて低いという課題に直面しています。OECD(経済協力開発機構)加盟国で比較すると、最も賃金格差が少ないベルギーで、その差は3.8%、OECD諸国の平均が11.7%、日本は22.1%でG7(主要7か国)の中で最下位です(注1)。また、女性は低賃金かつ不安定な地位の非正規雇用での就労形態が多いことが国際的な特徴です。
日本では、フルタイム労働者において、女性大卒者の年収は男性高卒者の年収とほぼ同じ水準とされます。また、日本では近年、離婚件数は結婚の3分の1を占めるまでになり、配偶者の収入に頼っていた既婚女性が離婚によって突如として経済的自立という課題に直面し、また、低年金等による高齢女性の貧困問題につながる一因となっています。男女を問わず、都市部と地方との間で賃金格差があり、若者の経済的自立も深刻な課題となっています。いずれの国においても、女性が生涯にわたり経済的に自立して生活していくためには、男女間の賃金格差の是正が必須です。
女性の活躍しやすい職場環境のために必要な原則を示した「女性のエンパワーメント原則(Women's Empowerment Principles (WEPs))」への署名を指標の1つとして各国の企業をランキング化し、機関投資家の参考指標とする動きも見られます(注2)。このように、企業の情報開示の中におけるジェンダー平等と女性のエンパワーメントの要素は一層重要性を増していると言えます。
国際女性会議WAW!2022では、これまでのWAW!での議論も踏まえ、賃金格差の是正に向けて更に前進するための具体的な方策を議論していきます。
男女間の賃金格差の是正を巡る現状と課題については、こちら(PDF)も御参照ください。
論点
- 同じ職業、職種、経験年数であっても女性の賃金が男性よりも依然として低い要因は何か。
- 男女間の賃金格差等、ジェンダー平等に向けた状況に関する情報開示が義務化されると、事業主には格差解消に向けた一層の努力が今後求められるが、事業主は何から着手できるか。既に情報開示が義務化されている国々の企業の先行例にはどのようなものがあるか。
- 賃金格差解消のため、性別役割分業に関する人々の意識に変化や多様な評価制度の導入に向けて、近年どのような取組がなされ、成果を生んだか。また、今後の課題は何か。