女性
外務省・ICRC共催公開シンポジウム「武力紛争下における性的暴力 その現状と課題」(開催報告)
平成26年12月22日



11月25日(女性に対する暴力撤廃の国際日),上智大学において,外務省・赤十字国際委員会(ICRC)共催の公開シンポジウム「武力紛争下における性的暴力-その現状と課題」が開催されました。本シンポジウムは,赤十字国際委員会(ICRC)ドミニク・シュティルハルト事業総局長をはじめ,政府,有識者,市民社会から関係者が集い,紛争下における性的暴力の現状とその課題について議論を行い,理解を深めることを目的として行われました。本テーマに関する関心の高さを反映し,定員を大幅に上回る申込みを得,当日も約170名以上の参加者に来場していただきました。
外務省及びICRCからの開会挨拶の後,第1部では,国際機関,JICA,英国政府,日本政府(外務省)の経験豊かな専門家が,それぞれの分野からの取組についてその経験と知見を発表しました。
第2部では,ICRCの担当が現場での最新の豊富な経験に基づいた報告を行い,それに関係して,他のパネリストより,紛争経験国,国際法,市民社会と国際協力といったそれぞれの視点からのコメントがなされました。今後国際社会はどのような支援を目指すべきか,日本政府に求められる役割は何か,パネリスト及び参加者との意見交換によって議論が深められました。
刑事司法が未整備な環境においては,被害者救済のあり方や,紛争下の性的暴力防止に向けて国際人道法が果たし得る役割や本件問題について世論を喚起していくことの重要性について,当日は会場に参集した参加者との間で活発な議論が行われました。