サイバーセキュリティ
国連安保理アリア・フォーミュラ会合(サイバー空間の安定化,紛争予防,能力構築)
令和2年6月23日
5月22日,エストニア,ベルギー,ドミニカ共和国,インドネシア及びケニア共催によるサイバー空間の安定化,紛争予防,能力構築に関する国連安保理アリア・フォーミュラ会合が開催されたところ,概要は以下の通りです。
- ラタス・エストニア首相による冒頭発言,中満泉・国連軍縮担当上級代表,コー・シンガポールサイバーセキュリティ庁長官及びルイス・戦略国際問題研究所上級副所長によるブリーフィングに続き,共催国,安保理理事国及び非理事国の閣僚,サイバーセキュリティ関係者,国連代表部関係者等がステートメントを行いました。日本政府からは,赤堀毅総合外交政策局参事官(サイバー政策担当大使)が参加しました。
- 先進国,途上国を問わず多くの国が,COVIDパンデミック下での医療セクターに対するサイバー攻撃への懸念,2015年のGGE報告書が示した規範的枠組への支持,現行のGGE・OEWGプロセスへの支持,信頼醸成措置における地域機関の役割の重要性,民間セクター・学術界・市民団体等との協力の必要性について言及し,概ねコンセンサスが見られました。
- 我が国からは,国連加盟国は人権尊重,紛争の平和的解決,武力行使の禁止を含む国連憲章の諸原則を守ることを再確認し,国家責任,自衛権,国際人道法がサイバー空間に適用されることを明示的に認識すべきこと,そのような認識がサイバー空間における紛争予防及び抑止のために重要であること,安保理はサイバー活動が深刻な状況を生む場合に国連憲章第6章及び第7章に基づき行動する用意があるべきこと等を発言しました(ステートメント
)。