アジア欧州会合(ASEM)

北欧・バルト8か国(NB8)との首脳会談(概要)

平成26年10月17日

英語版 (English)

  • NB8+日本首脳会談1
  • NB8+日本首脳会談2

 アジア欧州会議(ASEM)首脳会議に出席するためにミラノを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,本17日午後2時30分から午後3時30分までの約1時間,北欧・バルト8か国(NB8)の首脳等と会談したところ,概要は以下のとおりです。
 なお,今回の会合への参加者は以下のとおりです。

エストニア
ロイヴァス首相(議長,NB8調整国)
フィンランド
ストゥッブ首相
ラトビア
ベルズィンシュ大統領
リトアニア
ブトケビチュウス首相
ノルウェー
ソールベルク首相
スウェーデン
ロヴェーン首相
アイスランド
アウスゲイルスドッティル駐伊大使(非ASEMメンバー)
デンマーク
クリステンセン外務省アジア・大洋州・ラ米部長

(首脳は国名の50音順)

1.冒頭発言

 議長を務めるロイヴァス・エストニア首相から,重要なASEMの機会にNB8+日本首脳会合を開催できて喜ばしい,日本は特別なパートナーであり,欧州内でもダイナミックな成長を遂げている北欧地域として国際社会の諸課題に協力して取り組んでいきたい旨発言がありました。これに対し,安倍総理からも,初めてとなる日本とNB8の首脳会議の開催を歓迎するとともに,日本とNB8は,法の支配等の基本的価値の共有,北極圏の持続的利用,女性の活躍支援,イノベーション重視等で多くの共通点がある,「地球儀を俯瞰する外交」の一環として北欧・バルト地域を重視,様々な課題について双方の知見を持ち寄り,「課題解決先進国」として国際社会に貢献したい旨述べました。

2.地域情勢

(1)ウクライナに関し,参加国から,和平プロセスを確固たるものとする必要があること,国際社会としてウクライナの人道的な危機を回避し,改革の実施を支援していく必要があることが指摘されました。安倍総理からも,日本の支援策に触れつつ,法の支配,主権,領土の一体性を重視すること,和平プロセスを確たるものとするために,今後も圧力と関与の両面で対応していく必要がある旨述べました。
(2)東アジア情勢に関し,安倍総理からシャングリラ・ダイアローグで提唱した「海における法の支配」に関する3原則に言及しつつ,各国は,国際社会がASEANの一体的な対応を支える必要があること,中国が国際的な規範を遵守し,より建設的な役割を果たすよう促す必要があることを説明しました。参加国からは,地域の安定のために日本の果たす役割が重要である,ASEANその他のフォーラムの役割も重要との指摘がありました。

3.北極協力

 参加国は,北極が環境,エネルギー,交通,安全保障等様々な点で関心を集めており,潜在性が高い一方で,環境面等で脆弱性もあるとの認識で一致し,今後日本とNB8で協力していくことを確認しました。 安倍総理からは,日本の北極評議会のオブザーバー参加支持に謝意を表明し,日本の科学技術を活用しつつ,北欧・バルト諸国との国際共同研究を強化していくことを説明しました。

4.女性の活躍

 安倍総理から,先月開催した「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」を紹介し,同会議でまとめられた提案を着実に実行し,女性の活躍を支援する世界的なムーブメントを作りたい旨述べました。参加国からは,女性の社会進出や男性の育児参加を促進するための方策を講じる必要があること,途上国における教育を通じて女性の役割を支援していく必要があることといった意見が出され,今後,日本とNB8とで協力を深めていくことを確認しました。

5.イノベーション(ITを含む)

 参加国から,一様にイノベーションの重要性が指摘されるとともに,ライフサイエンスやテクノロジーは高齢化社会に必要であること,官民が連携してイノベーションを進めることにより経済成長を促進できるといった認識が示されました。安倍総理からは,NB8諸国には,IT,医療,家具等のデザイン,ムーミンに代表されるソフト・コンテンツ,再生可能エネルギー,観光資源等に比較優位があること,また,日本の技術やモノへの需要もあることに触れつつ,企業や国民の相互理解を促進し,日本とNB8両地域の潜在力を引き出すため,人的交流や相互プロモーションで連携していくことを説明しました。

 最後に,ロイヴァス首相から,地域情勢や日本とNB8の共通課題について認識を共有できたことに対する評価が表明されました。また,安倍首相からは,世界の世論形成に影響力を持ち,ユニークな取組で課題解決するNB8と定期的に意見交換する枠組みは有意義である旨述べる一方,NB8は各国との二国間関係に代替するものではなく,補完・強化するものである旨述べました。参加国は,今後とも,今回議論した項目について連携を強化するほか,国際社会に共通するその他の諸課題の解決に向けても,共に協力していくことを確認しました。

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