ノルウェー王国

令和5年12月7日
握手しながら写真撮影に応じる両首脳 日・ノルウェー首脳会談 (写真提供:内閣広報室)
日・ノルウェー首脳会談の様子 日・ノルウェー首脳会談 (写真提供:内閣広報室)
日・ノルウェー首脳共同記者発表 共同記者発表 (写真提供:内閣広報室)

 12月7日、午後6時35分から約30分間、岸田文雄内閣総理大臣は、訪日中のヨナス・ガール・ストーレ・ノルウェー王国首相(H.E. Mr. Jonas Gahr STØRE, Prime Minister of the Kingdom of Norway)と会談を行うとともに、引き続き、午後7時20分から約60分間、ワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。
 また、両首脳は、日本国政府とノルウェー王国政府との間の戦略的パートナーシップに関する共同声明を発出しました。

1 二国間関係

  1. 岸田総理大臣から、ストーレ首相の訪日を心から歓迎するとともに、初めて会談の機会を設けることができうれしく思う旨述べ、本日発出する共同声明を新たな基礎とし、具体的な協力を着実に実施していきたい旨述べました。これに対し、ストーレ首相から、日本とノルウェーの間には、長きにわたる友好関係があり、本日の会談を機に二国間関係を一層発展させていきたい旨述べ、両首脳は、日・ノルウェー関係を戦略的パートナーシップに格上げすることを歓迎しました。
  2. また、岸田総理大臣から、両国はクリーン・エネルギー、グリーン移行分野、海洋生物資源の持続的利用等、幅広い分野において協力の潜在的可能性を有している旨述べ、両首脳は、これらの分野での連携を深めていくことを確認しました。
  3. 両首脳は、日・ノルウェー社会保障協定の締結に向けた政府間交渉を開始することで一致し、同交渉の開始を歓迎しました。また、両首脳は、ストーレ首相の今次訪日の機会を捉え、両国の関係当局間でグリーン戦略パートナーシップ共同コミュニケが署名されることを歓迎するとともに、両政府間の協力を通じ、両国間の経済関係の発展を後押ししていくことで一致しました。
  4. 岸田総理大臣から、ノルウェーとの間で安全保障分野における対話を深めていきたい旨述べるとともに、最近の日・NATO関係の大きな進展を歓迎し、NATO原加盟国であるノルウェーと緊密に連携していきたい旨述べ、両首脳は、安全保障分野における協力や日NATO協力の文脈における協力を一層進めていくことで一致しました。

2 地域情勢

  1. 岸田総理大臣から、国際安全保障環境が一層厳しさを増す中、欧州諸国、EU及びNATOがインド太平洋地域への関心及び関与を拡大していることを歓迎する旨述べた上で、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化していくことが国際社会全体にとって極めて重要である旨述べました。また、両首脳は、いかなる力又は威圧による一方的な現状変更の試みも認められないとの認識を共有しました。
  2. 両首脳は、ロシアによるウクライナ侵略に関し、厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を継続することが重要であり、一日も早く公正かつ永続的な平和を実現すべく、同志国の結束を維持して取り組んでいくことで一致しました。
  3. 両首脳は、東アジア情勢、取り分け、安全保障分野の現状についても意見交換を行い、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応において、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。
  4. 岸田総理大臣から、今般のハマス等によるテロ攻撃を断固として非難する旨述べ、両首脳は、ガザの人道状況の改善に資する人道的休止の確保及び事態の早期沈静化の重要性を共有しました。

3 国際場裡における協力

  1. 両首脳は、安保理改革を含む国連の機能強化が重要であるとの認識で一致したほか、「核兵器のない世界」の実現に向けて引き続き連携していくことを確認しました。
  2. また、両首脳は、共に海洋国家として、北極の持続可能な利用や、海運の脱炭素化を始めとする気候変動対策等において、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。
  3. ストーレ首相から、ALPS処理水の海洋放出について、日本が科学的根拠に基づき国際社会に説明を行ってきていることを高く評価する旨述べました。
(参考)別添

 日本国政府とノルウェー王国政府との間の戦略的パートナーシップに関する共同声明(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く


ノルウェー王国へ戻る