ルクセンブルク大公国
日・ルクセンブルク首脳会談

(写真提供:内閣広報室)

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1 冒頭
安倍総理大臣は,ベッテル首相の訪日を歓迎しつつ,7月にルクセンブルクがEU議長国に就任した後,同首相が,EU域外の最初の訪問国として日本を訪問したことを評価する旨述べました。
これに対し,ベッテル首相は,安倍総理大臣の招待及び接遇に謝意を述べた上で,EU議長国としてEU5億人を代表して訪日できて嬉しい,二国間関係は,皇室・大公家の関係をはじめ,非常に良好である旨述べました。また,ベッテル首相から安倍総理大臣に対し,ルクセンブルク訪問の要請がありました。
2 日・EU関係
安倍総理大臣は,ルクセンブルクはユンカー欧州委員会委員長をはじめ歴代3名の委員長を輩出し,EU創設以来欧州統合を推進してきていることに敬意を表する旨述べつつ,EU議長国としてルクセンブルクの指導力に大いに期待する旨述べました。
ベッテル首相は,EU議長国として二国間関係だけでなく日・EU関係の強化のために最大限取り組んでいきたい旨述べました。両首脳は,日・EU経済連携協定(EPA)について本年中の大筋合意を目指して努力することで一致しました。
また,安倍総理大臣から,福島県産等の日本産食品等の輸入規制緩和・撤廃に向けた協力を要請したのに対し,ベッテル首相は,それらに害がないことは自分が証人である,被災者が苦しむことは望んでおらず,簡素化に向け努力したい旨述べました。
3 二国間関係
安倍総理大臣は,日本は経済成長する国に戻った,両国の成長のために経済関係を深化させたい,民間企業間の協力も強化したい旨述べつつ,10月にルクセンブルクに経団連ミッションが派遣されることを紹介しました。また,安倍総理大臣から,現在国会で審議中の平和安全法制について説明するとともに,国連安保理改革やテロ対策で協力していきたい旨述べました。
これに対し,ベッテル首相からは,不人気でも必要な政策をとることが政治家の役目であるとして安倍総理大臣の取組に対する支持が表明されるとともに,情報通信技術分野や金融分野等で両国関係を強化していきたい旨,また,国連安保理改革やテロ対策でも協力していきたい旨の発言がありました。
4 地域情勢
(1)ウクライナ・ロシア
両首脳は,全ての関係者がミンスク合意を遵守する必要性を確認するとともに,ロシアとの間で首脳レベルを含めて対話を継続していくことが重要であることを確認しました。ベッテル首相からはまた,ウクライナの改革努力に対する日本の支援に対する評価が示されました。
(2)ギリシャ
ベッテル首相から,ギリシャ危機の解決に向けてEUで協力して取り組んでいく旨の発言がありました。
(3)東アジア情勢
安倍総理大臣から東アジア情勢について説明したのに対し,ベッテル首相から安倍総理大臣の取組を評価する旨の発言がありました。