イタリア共和国

平成27年6月8日
レンツィ・イタリア首相と握手を交わす安倍総理 (写真提供:内閣広報室)
日伊首脳会談 (写真提供:内閣広報室)

 7日午後6時30分過ぎ(現地時間)から約30分間、G7サミットに参加するためドイツ・エルマウを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は、レンツィ・イタリア首相(H.E. Mr. Matteo RENZI, President of the Council of Ministers of the Italian Republic)との間で日伊首脳会談を行いました。その概要は以下のとおりです。

1 冒頭

(1)安倍総理から、ミラノ万博の開幕に祝意を伝達した上で、同万博の日本館に多数の人々が訪れていることをうれしく思う旨述べました。また、来年の日伊国交150周年を通じて両国関係を飛躍させるとともに、来年は日本、再来年はイタリアがG7議長国を務める機会も最大限活用して両国の連携を深めたいと述べました。

(2)レンツィ首相は、日伊両国の間には、協力、友情及び未来へ向けた機会が多く存在しているとした上で、ミラノ万博日本館に各国パビリオンの中で最も多くの集客があることをうれしく思う、今後は、特に、食及びライフスタイルの面でも両国の連携を深めたいと述べました。また、両国が来年、再来年と相次いでG7議長国を務めることなど、両国の協力には大きな可能性がある旨述べました。

2 二国間関係

(1)安倍総理から、本年は京都とフィレンツェが姉妹都市提携を結んで50周年になること、及びイタリア議会で日伊社会保障協定が承認されたことについて歓迎の意を表明しました。また、日本企業による大型の投資契約が成立したことを指摘しつつ、日本企業の知見を活かしてイタリア経済の発展に貢献したい旨述べました。

(2)レンツィ首相は、日伊両国のシステムを組み合わせていかに協力していくかが重要であると指摘するとともに、TTIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)やTPPを合わせれば、両国の協力は更に強化されると述べました。

3 安全保障・地域情勢

(1)安倍総理から、現在、国会で審議中の「平和安全法制」が成立すれば、PKOや後方支援等でイタリアとの協力余地も拡大すると述べた上で、北アフリカからの難民対処、テロとの戦い等、地中海の安全・安定確保に向けたイタリアのリーダーシップを評価する旨述べました。

(2)また、ウクライナ情勢について、安倍総理から、情勢の好転へ向けG7の連帯を重視している旨述べた上で、ロシアへの圧力とともに対話を継続することが重要であると指摘したのに対し、レンツィ首相は、安倍総理の発言に完全に同意する旨述べました。両者は、ロシアに対してG7の連帯と一体性を維持していく必要があること、ウクライナに対しては改革を促していく必要があることで認識が一致しました。


イタリア共和国へ戻る