英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
チュニジアの空港における国境管理能力向上支援に関する日英連携
平成28年9月20日
9月20日,国連総会に際しての日英外相会談において,岸田文雄外務大臣とボリス・ジョンソン英外務・英連邦大臣は,本年1月に東京で行われた日英外務・防衛閣僚会合(「2+2」)で合意した,途上国の能力構築支援における連携に関し,チュニジアの空港での国境管理能力向上を日英で連携して支援していくことで一致しました。本件の概要は以下のとおりです。
- 本件は,チュニジアのテロ対策能力向上のため,我が国がチュニス・カルタゴ国際空港に監視用カメラシステムを供与し,そこに英国が,我が国が供与した同機材の取扱い方を含む空港監視に関する能力強化研修を実施する形で,両国のリソースを相互補完的に組み合わせた連携です。
- 我が国は,平成26年度対チュニジア・テロ対策無償資金協力「治安対策機能強化機材整備計画」を実施。同計画の下で,チュニス・カルタゴ国際空港における監視用カメラシステムの導入等を支援します。想定される事業規模は,6億8,700万円。具体的には,屋外用固定監視カメラ(131台),屋外用PTZカメラ(30台),モニター(8台)等を供与。同カメラシステムの設置が完了するのは,本年10月末の予定です。
- これに対し,英国は,我が国が供与する監視カメラ機材を活用しながら,同空港警備を担当する要員に対し,(1)不審な動きをする対象の察知の仕方を含む監視カメラシステムのモニターの読み方,(2)監視機材の限界とそれを埋めるための人的要因の必要性,(3)セキュリティ検査の際の注意点等に関し,英国から派遣される専門のインストラクターによる研修を実施する予定です。
- こうした日英の支援により,チュニス・カルタゴ国際空港周辺の監視体制・安全管理体制が強化されることにより,同空港における航空機運航の安全性が高まり,また,チュニジアのテロ対策や社会的安定が促進されることが期待されます。